ライフ

安楽死 世界的に広がりつつある容認の実態

最期を迎える直前の老夫婦(宮下洋一氏提供)

 安楽死には、大きく分けると「積極的安楽死」と「消極的安楽死」の2つがある。不治の病で余命わずかな患者に対し、苦痛から解放するために医師が致死薬を注射するなどして死に至らしめるのが積極的安楽死。ここでは単純に「安楽死」と呼ぶことにする。医師が致死薬を処方し、患者が自分の意思で服用するのは「自殺幇助」だが、これも積極的安楽死に含むことがある。

 一方、同じような患者に対して、治療をしない、あるいは延命措置を停止して、結果的に死に至らしめるのが消極的安楽死で、日本では「尊厳死」と呼んでいる。

 尊厳死の措置は世界的にも一般化していて、日本でも行なわれるようになったが、安楽死まで法的に認めている国はまだ少ない。

 現在、自殺幇助を含む安楽死を認めている国は、オランダ、ベルギー、ルクセンブルクである。自殺幇助のみ認めているのが、スイスと、アメリカのオレゴン州、ワシントン州、モンタナ州、バーモント州、カリフォルニア州の5州だ。

 さらに、この6月にカナダの議会下院で安楽死を認める法案が可決されたので、カナダもこのグループに加わることになる。世界各国の安楽死の現場を取材しているジャーナリストの宮下洋一氏は「法律で認めてはいないもののコロンビアやメキシコでも実態として行なわれている」といい、安楽死の容認は世界的に広がりつつある。

※週刊ポスト2016年7月22・29日号

関連記事

トピックス

茨城県水戸市のアパートでネイリストの小松本遥さん(31)が殺害された
《水戸市・31歳ネイリスト女性死亡》「『誰かのために働きたい』と…」「足が早くて活発な子」犯人逃走から6日間、地元に広がる悲しみの声
NEWSポストセブン
浅田真央と村上佳菜子の“断絶関係”に変化
《声をかけて寄り添って》浅田真央と村上佳菜子の“断絶関係”に変化 沈黙から一転、見られていた「雪解けの予兆」
NEWSポストセブン
新宿の焼肉店で撮影された動画が物議(左は店舗のInstagramより、右は動画撮影者より提供)
《テーブルの上にふっくらとしたネズミが…》新宿・焼肉店での動画が拡散で物議、運営会社は「直後に殺処分と謝罪」「ねずみは薬剤の影響で弱って落下してきたものと推察」
NEWSポストセブン
新年一般参賀に出席された秋篠宮家次女・佳子さま(2026年1月2日、撮影/黒石あみ)
《新年一般参賀で見せた“ハート”》佳子さま、“お気に入り”のエメラルドグリーンドレスをお召しに 刺繍とハートシェイプドネックがエレガントさをプラス
NEWSポストセブン
元仙台高裁判事の岡口基一氏
「裁判所当局が嫌がった核心は白ブリーフだった」 弾劾裁判で法曹資格を失った岡口基一氏が振り返る「岡口裁判の急所」とは 裁判所と司法記者クラブの問題点も指摘
NEWSポストセブン
新年一般参賀に出席された皇后雅子さま(2026年1月2日、撮影/黒石あみ)
《新年一般参賀の“ブルーリンク”コーデ》皇后雅子さまはスタンドカラーでフォーマルに、愛子さまはマオカラー風で親しみやすさを演出
NEWSポストセブン
ネイリストの小松本遥さん(31)が殺害された水戸市のアパート
「赤ちゃんをかばおうとしたのか…」「複数の凶器で犯行」水戸市で死亡のネイリスト女性(31)がかつて警察に相談していた“人間関係トラブル” 
NEWSポストセブン
1995年、チャリティーゴルフ前夜祭に参加した“ジャンボ”こと尾崎将司さん(左)と長嶋茂雄さん
【追悼・ジャンボとミスターの物語】尾崎将司さんと長嶋茂雄さん、昭和のスポーツ史に名を刻んだレジェンド2人の重なる足跡 ライバルと切磋琢磨し、後進の育成に取り組んだ
週刊ポスト
松田烈被告
「スマホから『映してください』と指示の声が…」ネットで“性的暴行してくれる人を募集”した松田烈被告(28)、被害女性が語った“外道すぎる犯行”
NEWSポストセブン
真美子さん(共同通信)が使用していたブランドとは
《ハワイ・ファミリーデートで真美子さんが持っていたプチプラバッグ》「同年代インフルエンサーのアスレジャーブランド」か?と話題に 実用性の高いトートバッグ、大谷は「娘のベビーカー担当」
NEWSポストセブン
郭広猛博士
【MEGA地震予測・異常変動全国MAP】「奥羽山脈周辺に“異常変動”が集中」「千葉県が大きく沈降」…2026年初めに警戒すべき5つの地域
週刊ポスト
ジャーナリストの溝口敦氏(左)とフリーライターの鈴木智彦氏
《溝口敦氏×鈴木智彦氏が対談》山口組抗争終結後の暴力団 勝ったはずの六代目山口組含めて勢力は縮小、トクリュウのほうが経済規模も大きく勢いがある現状
週刊ポスト