芸能

天海祐希、吉田羊ら豪快ドリンカー女優がCM席巻中

お酒のCMでの豪快ぶりも話題の天海祐希

 お酒のCMに男優ばかりが起用されていたのは遠い昔の話。今や、若手から中堅まで出演する女優が急増している。彼女たちの豪快な飲みっぷりについて、コラムニストのペリー荻野さんが綴る。

 * * *
 最近のアルコール飲料のCMは「元気のいい女優の時代」である。その代表例といえば、ご存知、天海祐希。サントリーの「-196°Cストロングゼロ」CMでは「食欲ストロング編集長」として、ある時は「おつまみ祭り」に出かけて、豚キムチや焼き鳥、餃子を頬張り、ぐいっとジョッキでストロングゼロを飲んで満足顔で親指を突き出し「ストロンGood!」。

 その言葉の瞬間、シャワーのごとく大量の水流が噴き出して、お付きの編集者(鈴木浩介)をはじめ関係者は水浸し。またある時は、働く人々が集う新橋の飲み屋に乱入して、乾杯したいサラリーマンを押しとどめ「プリン体ゼロ、糖類ゼロ」をアピール。もちろん、「ストロンGood!」とともに、全員水浸しである。
 
 初めてこのCMを見たときは、食べる、呑む、親指、シャワーの連発があまりに早すぎて何が起こっているのか、よくわからないくらいだったが、今はすっかり見慣れて、キリリとしたワンピース姿の天海祐希が歩いてくるだけで「来るな、ストロンGood!」とわかるようにになった。サントリーのHPを見ても、撮影に際して監督は天海編集長に「いつも通りでお願いします」としか伝えなかったという。あのテンションは「いつも通り」なのだ。すごいな、天海祐希。

 一方、新たな豪快ドリンカーとして登場したのが、吉田羊だ。そば焼酎雲海のCM。後輩らしき面々に囲まれながら、ご機嫌の羊。「芝居は奥が深いですね…」と隣の若手男子に言われると、「そりゃそうだ、そばソーダ!」、「やっぱりつくねはタレだよね」とうれしそうな隣の食いしん坊にも「そりゃそうだ、そばソーダ」、「ネイル、羊だ~」という向かいの女の子にも「そりゃそうだよ、そばソーダ」。ダジャレ三連発、そして、グラスのそばソーダをぐいぐいと飲み干し、「あーっ!!」と気持ちよさげだ。

 吉田羊といえば、朝ドラマ『純と愛』の堅物上司役で注目されて以来、美人女優路線でいくのかと思ったら、『HERO』などで強気&おとぼけの顔を見せ、『真田丸』では無愛想な嫁、そしてこのダジャレCMと変幻自在。豪快ドリンカーという顔も増えて、怪女優への道を突き進んでいる。
 
 この他、サントリー「金麦」では、檀れいがいつもにこにことうれしそうだし、同じく「金麦糖質75%オフ」では戸田恵梨香が、大事なのは「おいしい」、「こと!」と琴を弾き、「糖質オフな」「こと!」と古都で舞妓さんと並んでピース。こちらもよく見ればダジャレである。「オールフリー」には黒木華も出ているし、サントリーは女優CMがとても多い。

 かつてアルコール飲料のCMといえば、苦み走った男たちがしみじみと飲む姿を映し出すのが通例であった。今も名作として語り継がれるのは、1970年、世界的スター三船敏郎の出演作。画面中央にどかんとあぐらをかいた三船は、手にしたビンからグラスにとくとくとつぐと、ぐいっとやって「ぷはっ」。そしてナレーションが「男は黙ってサッポロビール」。本当に最後まで三船は黙ったままなのである。
  
 それから半世紀近くたった現在は、「黙って」どころか元気いい女優たちがダジャレも交えてぐいぐい飲み干している。三船が見たらどう思うか。もっとも三船敏郎ご本人はダジャレ好きだったという。案外、喜んでいるのかも。21世紀の日本の豪快ドリンカー女優は、夏バテ知らずである。

関連記事

トピックス

遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
由莉は愛子さまの自然体の笑顔を引き出していた(2021年11月、東京・千代田区/宮内庁提供)
愛子さま、愛犬「由莉」との別れ 7才から連れ添った“妹のような存在は登校困難時の良きサポート役、セラピー犬として小児病棟でも活動
女性セブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《大谷翔平バースデー》真美子さんの“第一子につきっきり”生活を勇気づけている「強力な味方」、夫妻が迎える「家族の特別な儀式」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
田久保眞紀市長の学歴詐称疑惑 伊東市民から出る怒りと呆れ「高卒だっていい、嘘つかなきゃいいんだよ」「これ以上地元が笑いものにされるのは勘弁」
NEWSポストセブン
東京・新宿のネオン街
《「歌舞伎町弁護士」が見た性風俗店「本番トラブル」の実態》デリヘル嬢はマネジャーに電話をかけ、「むりやり本番をさせられた」と喚めき散らした
NEWSポストセブン
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト