どういうことか。13日夜、宮内庁で事実確認に駆け回った記者たちの中には、同庁幹部に、“(NHKに)抗議はしないのか?”と聞く者もいた。
宮内庁は常日頃から皇室関連報道を細かくチェックし、事実と異なる場合には当該メディアに厳重抗議した上で、即座にそれを同庁ホームページで公表する。
たとえば2013年に『週刊新潮』が、「風岡典之・宮内庁長官が安倍首相に、天皇の生前退位を可能にする皇室典範の改正を提案した」と報じた際には、宮内庁は〈まったくの事実無根〉(同庁HPより)と即座に抗議している。
そうした対応を知る記者たちは「宮内庁が否定しても、抗議しないのなら報道は事実だろう」と考え、抗議の有無を確認しようとしたのだ。
今回、宮内庁はNHKに抗議をしていない。
撮影■日本雑誌協会代表取材
※週刊ポスト2016年8月5日号