間違っても虫除けの上から日焼け止めを塗らないように。黒い服を着ていると蚊に刺されやすいというのはよく知られているが、「蚊は色はわからず、彩度の濃い色に寄ってくる。モノクロにした時に黒っぽく見える赤や青などもNGです」と高崎さん。
白やパステル系など、夏らしい色の服のほうが安全だ。長袖を羽織ればより効果的だが、レースなど薄手のものは上から刺される可能性が。もちろんサンダル履きもNGだ。
「蚊は湿気がないと死んでしまいます。エアコンをつけると空気が乾燥するため、蚊が衰弱します。蚊は汗に寄ってくるので汗をかかないという意味でもエアコンは有効です」(害虫防除技術研究所の白井良和さん)
この時期、30℃以上ある日中より、涼しくなった夜のほうが蚊が活発化する。電気代をもったいながらずに、夜こそエアコンを積極的に利用しよう。外出の際には、草むらや街なかの植え込みに近づかないこと。また、家の周辺で刺されないようにするには、そもそも蚊を発生させない対策が大切だとフマキラー開発研究部次長・杉浦正昭さんは言う。
「蚊の幼虫は空き缶や古タイヤなどにできた小さな水たまりの中で成長します。これらのものを置かないことや、植木鉢の受け皿やじょうろの水を定期的に捨てるなど、水たまりをつくらないことを心がけましょう」
2014年に代々木公園が感染元とみなされるデング熱が広がった時には、空き缶やペットボトルが植え込みの陰などで見つかった。ポイ捨てをしないのはもちろんだが、近所で見かけたら、蚊を発生させないために、面倒でも自分で処分するほうが得策だ。
お盆が近いが、お墓の献花台に残った水も蚊の発生源になるので、お墓参りの際には水を残したままにしないように。
※女性セブン2016年8月4日号