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2016.08.15 07:00  週刊ポスト

靖國神社 通常立ち入れない「奥の奥」斎館、到着殿に潜入

斎館の玄関:4月と10月に行なわれる例大祭をはじめ大きな祭典の時にだけ開く玄関


 朝の祭事を終え、社殿の外を歩くと、その広さに驚く。第一鳥居付近から拝殿までの参道は430m、総面積9万9000平方メートルというから東京ドームの2倍以上の敷地を持つ。境内は神霊を祀る本殿などを除けば広く一般の参拝者に開かれているが、通常立ち入ることのできない場所もある。

 そのひとつが、天皇皇后両陛下が行幸啓の際に御休憩所として使われる書院の間もある斎館である。この館の扉が開くのは、春と秋の例大祭で勅使が使用する時を含め、年5回の祭典だけとなっている。勅使は斎館を出て掃き清められた参道を通り本殿へ向かい、天皇陛下から賜った御幣物を神前に供える。

 あまり知られていないが、御幣物の現物が境内北側にある遊就館2階の特別陳列室に展示されている。その部屋には御幣物以外にも、勅使の御祭文や明治・大正・昭和三代の天皇の御真影など、普段見ることのできない貴重な品が展示されている。この遊就館は明治15年に開館した日本最古の軍事博物館で、10万点の所蔵品を保管する。

 遊就館の隣に建つ靖國会館1階には、蔵書13万冊のほとんどが国防・軍事関係という靖國偕行文庫が入る。日本の近代軍事史の関連資料は、国会図書館に次ぐ規模とされる。

 一般に公開されていない施設のひとつに、皇族や政府要人、外国からの賓客を迎える到着殿がある。昭和8年に建てられた当初は記念殿と呼ばれ、専用の車寄せ、玄関を持つ。玄関を入ると、手前から「榊葉」「桐花」「菊花」の3つの貴賓室が並び、窓の外には枯山水の庭園が見える。また、かつての軍人が利用したサーベル立てや国内外の要人が署名した和帖など、貴重な調度品、歴史資料が残されている。

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