ビジネス

大前氏 日本に必要なのは働き方改革ではなく「休み方改革」

経営コンサルタントの大前研一氏

 8月3日に行なわれた閣議で、安倍内閣は事業規模28兆1000億円もの経済対策を決定した。このなかの目玉は「働き方改革」で特命担当相を新設、加藤勝信1億総活躍担当相を兼務させている。経営コンサルタントの大前研一氏が、日本に最も求められている本当の働き方改革とはどんな内容なのかについて解説する。

 * * *
 安倍政権が「最大のチャレンジ」と位置付けているのが「働き方改革」だ。とくに、同じ仕事をしている人に同じ給料を払う「同一労働同一賃金」の実現や長時間労働の是正、最低賃金の引き上げなど非正規労働者の処遇改善に力点を置き、それを実行するために第3次安倍再改造内閣で「働き方改革担当相」を新設した(加藤1億総活躍担当相が兼任)。
 
 安倍首相は記者会見で「“非正規”という言葉をこの国から一掃します」と大見得を切っている。また、厚生労働省は、仕事を終えてから次の始業までに一定時間の休息を入れる「勤務間インターバル」制度を導入した中小企業に対して助成金を支給する方針を明らかにし、2017年度予算の概算要求に約4億円を計上した。
 
 まさに“上から目線”のマイクロ・マネージメントだらけで、民間企業の箸の上げ下げまで政府が差配しようとしている感が強い。

 それに経団連も表向きは同調しているが、実は“面従腹背”である。たとえば、御手洗冨士夫・元経団連会長(現在は名誉会長)が会長を務めているキヤノンは「国内生産回帰」を高らかに宣言しながら、今も半分ほどは珠海やベトナムを中心とした海外生産で、国内雇用はほとんど増えていない。

 いま日本に必要なのは、政府による強制的・一律的な働き方改革ではなく、国民が自由に長期間の休暇を楽しめるようにする「休み方改革」の施策である。

関連キーワード

関連記事

トピックス

中国出身の女性インフルエンサー・Umiさん(TikTokより)
「クスリを支配の道具に」「行為中に使う客層も…」変わり果てた中国人美女インフルエンサーが保護されたシアヌークビル、専門家が語る現地アングラ界隈のリアル
NEWSポストセブン
米・ミネソタ州でICEの職員が女性に向けて発砲し死亡した事件が起きた(時事通信フォト)
【本当に正当防衛か?問題動画検証】米・ミネアポリスで移民当局が女性射殺 国と市長が異例の対立…「女性が抵抗」トランプ大統領・「狂った左派」バンス副大統領vs.「でたらめだ」市長
NEWSポストセブン
沖縄県警の警察官が、「ガサ(家宅捜索)」に入った女性の勤務先に押しかけるという事案が発生(左/共同通信社)
《「恋した」「すっぴんがかわいい」と…》沖縄県警捜査員が“ヤミ金事件”捜査女性の勤務先に押しかけ、迫って、批判殺到 “パスポートを押収し、逆らえない状況でエイサーに誘った”
NEWSポストセブン
月9ドラマ『絶対零度』で主演を務めた沢口靖子
《60歳とは信じられない美姿勢》沢口靖子、“本人も継続を断念”した『科捜研の女』完結後は…各局が熱視線を送る理由
NEWSポストセブン
1985年優勝の胴上げ投手・中西清起氏(左)と2003年と2005年のV戦士である片岡篤史氏(撮影/太田真三)
藤川阪神、連覇への課題は「レフトとショート」の固定 ドラ1・立石正広、2位・谷端将伍をどう起用するか【中西清起氏×片岡篤史氏・OB対談】
週刊ポスト
「成人の日」に番組MCを務める萩本欽一と明石家さんま
《ダウンタウン松本不在の影響も》欽ちゃん84歳、さんま70歳、ナンチャン60歳…高齢MCの特番が「成人の日」の集結した背景 
NEWSポストセブン
秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《不敬どころの騒ぎじゃない》秋篠宮家・佳子さまも被害に…AIを用いた性的画像の被害が世界的問題に 専門家が指摘「男女問わず人権侵害」
NEWSポストセブン
実業家の宮崎麗香
《もう家族でハワイに行けない…》“1.5億円の脱税疑惑”の宮崎麗果、“ESTA取得困難”で恒例の「セレブ旅行」は断念か SNSで「深い反省」示す
NEWSポストセブン
元旦に離婚を発表した吉岡美穂とIZAM(左・時事通信フォト)
《3児の母・吉岡美穂がIZAMと離婚》夫のために「“鬼嫁キャラ”を受け入れた妻の想い」離縁後の元夫婦の現在
NEWSポストセブン
2026年1月2日、皇居で行われた「新年一般参賀」での佳子さま(時事通信フォト)
《礼装では珍しい》佳子さまが新年一般参賀で着用、ウエストまわりに“ガーリー”なワンポイント 愛子さまは「正統的なリンクコーデ」を披露
NEWSポストセブン
中国出身の女性インフルエンサー・Umiさん(TikTokより)
〈抜群のスタイルとルックスが一変…〉中国人美女インフルエンサーが示唆していた「潘親方(特殊詐欺グループのボス)」との“特別な関係”とは《薬物検査で深刻な陽性反応》
NEWSポストセブン
女優・羽野晶紀と和泉元彌の母の節子さん(右・時事通信フォト)
《女優・羽野晶紀“嫁姑騒動”から24年目 の異変》元日に公開された和泉節子さんとの写真から伝わる「現在の距離感」
NEWSポストセブン