タクシードライバーさんに聞くと、大型バスとタクシーの接触事故も「よくあると聞く」と言っていた。タクシーと大型バスが同じ場所から発進。これを設計ミスとは言わないのだろうか。
時折、「~タクシーセンター」から派遣されたスタッフの男性が、「何名でご利用ですか?」「トランクは利用なさいますか?」などと聞いてくれたり、外国人客からの質問を受け付けたりしてくれている。
以前、その男性に、「あまりにも不便なんですけど」と言ってみたら、「我々は利用させていただいている立場なので」と小さくなっていた。つまり、タクシーは「東京駅さま」を使わせていただいて運行している。だから、「JRバス」が、「そこのけ、そこのけ」という運転で発車していくなか、タクシーはいくら不便でも、しかたがない…ということなのである。
新幹線や電車の利用客でタクシーを利用するお客はたくさんいるだろう。もちろんそれは芸能人に限っていないし、高齢の方や、なかには、お身体の不自由な方もいらっしゃる。
JRの駅員さんがホームで車椅子を押したり、乗降の際、サポートをしている姿をよく見かけるが、ひとたび駅から出てしまったら「もう知らない」ということではもちろんないだろう。
なのに、別会社であるタクシーとは連携しない。プロのドライバーである彼らの使い勝手や乗客の利便性を一切考えていないような設計の乗降場のまま、続けていくというのだろうか。
利用者の意見を聞かなかったばっかりに、トンデモないことになった例で私がいちばんに思い出すのは、某テレビ局のメイク室だ。鏡の前の棚の幅が狭すぎて、メイク用品がほとんど並べられなくて、メイクさんたちも、利用する芸能人たちも「本当に不便」と、いまだにボヤいている。さらには、スタジオの扉が小さすぎて、長寿番組のセットが入らなかったという、笑うに笑えない話も…。
そして例の豊洲新市場である。
ワイドショーでいまもっとも長尺でオンエアされる豊洲ネタのVTRやCM中、「なんだか東京駅八重洲口のタクシー乗り場みたい」と言うコメンテーターの多いこと、多いこと。本当に、どうにかしてほしい。秋の行楽シーズン、新幹線を始め、JRの電車と共にタクシーを利用するお客はさらに増えると思うのに、「東京の玄関」があれでは恥ずかしいのでは…?