やかんは、有名私立の成城学園高校時代、多くの生徒がエスカレーターで大学進学するにもかかわらず、成績不振で1年留年。成城大学への内部進学もできず、他大学への受験もしたが、ことごとく失敗し、2年浪人した。そのため父がやかんの替え玉を使って明治大学文学部(二部)にすべりこんだ。やかんが当時を振り返る。

「ぼくの場合は、誰かを落として裏口から誰かを入れるというものではなく、スポーツなどの推薦枠にプラスして紛れ込ませるというやり方でした。試験は替え玉が受ける、これも伝統的なやり方だったそうです。

 ぼくの事件の時、20~30人くらい同じような子がいました。今はどうなってるのか、気になります。あの事件の後、学校それぞれに裏口入学の手順があると知りましたし、それと同じくらい詐欺的なものもあることも聞きました。“点数が足りない場合サポートします”などと言ってお金だけ支払わせて何もしないケースもあるみたいです。受かれば、お金をもらい、ダメならお金をもらわない、そんなパターンもあるみたいです」

 あれから25年、今、その時のことをどう思っているのか。

「裏口に関し、自分自身は大きな過ちを犯したと感じています。父親や家族に大迷惑をかけました。仕事大好き人間の父親から仕事を奪ったのは謝っても謝りきれません。母親、姉にも悪いことをしたと思っています。父親の記者会見の時に自分も同席し謝罪するべきでした」(やかん)

 この一件以降も、毎年のように「裏口入学」のニュースが飛び込んでくる。最近も「お、ねだん以上。」の『ニトリ』の似鳥昭雄社長(72才)が、著書『ニトリ 成功の5原則』で、半世紀以上前の自身の経歴をこう明かした。

《たとえば私が高校に入学できたのは、裏口入学したからです。受けた高校を全部落ちてしまったので、ヤミ米屋をやっていた母が、最後に落ちた高校の校長先生に米俵を1俵送って、補欠合格ということで入れてもらったのです。(中略)大学は、四年制の大学は全部落ちたので、短大に行ったのですが、実はそれも替え玉受験でした》

 やかんが続ける。

「似鳥社長は学校に入り、さまざまな仲間に会い、その人生を成功に導いたのでしょうね。だから、どんな形であれ学校に入ったことがよかったのでしょう。でもぼくの場合、バレてよかったと思います。バレてなければ、ただの二世のボンボンバカ息子で終わったでしょう。たけし軍団という芸能界一厳しい場所で修業できてよかったと感じます」

※女性セブン2016年10月27日号

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