女性セブンの名物アラ還記者“オバ記者”こと野原広子(茨城県出身・59才)が世間に疑問をぶつける! 今回は民主党代表の蓮舫議員についてだ。
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ここのところ私の周囲は、蓮舫党首の話で持ち切り。
「『反省している』と胸張って言っちゃダメだよ」
「それより『私は18才のときぃ、父とぉ』って、ヘラッと笑わないでほしかったなぁ」
この間まで蓮舫ファンだった友達も、二重国籍問題からは「去年の夏の街頭演説は、すごい迫力。カリスマ性もあったのよ」と、過去形だ。
で、私が首を傾げているのは、今さらながら、名前のこと。彼女は蓮さんちの舫さんで「蓮舫」と、ずっと思っていたけど、実は村田蓮舫さんなんだってね。
てことは、大臣だった彼女を、私たちはずっと呼び捨てにしていたのよ。自身は、「謝から斎藤、村田とその時の立場で名字は変わったけど、名前だけは変わらず私」と説明していたけど、本人の気持ちはともかくよ。たとえば稲田朋美防衛大臣を「朋美」、安倍晋三首相を「晋三」と呼んでいいのか? 民進党なら野田佳彦幹事長は「佳彦」?
ミュージシャンで名前だけの人は増えているけど、選挙で選ばれた人を呼び捨てるのは、すごく抵抗があるなぁ。
「タレント蓮舫の勢いで政治家になったから、名前や国籍にもこだわらなかったんじゃない?」と言う人もいるが、それはそれでどうなの?
国会議員は衆、参、同じ報酬で、月の手取り70万~80万円の他に、文書通信費、交通滞在費が毎月100万円。プラス、期末手当が年額635万円プラス、JR特殊乗車券、国内航空券の無料チケットに、3人分の公設秘書の給与プラス、政党交付金が年に数百万~1000万円。プラス議員会館の使用料はタダ。
永田町の議員会館を見学したことがあるけど、「権力」とは何か、部屋までの長い廊下を歩きながら、肌身に染みたもんね。広さ約100平方メートルの見晴らしのいい部屋で、応接室の椅子も高そうだったなぁ。
この数字と、あの景色。毎年、年末が近づくと、全議員の声がより空々しく、割り切れない思いがつのるのよね。
とはいえ、テレビから垣間見える彼女の“性分”は、わが身を見ているようでもある。テレビの国会中継を見ながら、何度、「ああ、それを言っちゃダメ」と叫んだか。ほら、みんなが言わないことを、スパーッと言うと、「胸がスカーッとしたわ」と拍手する人が必ずいるでしょ。
その昔、OLさんたちに誘われて合コンしたときのこと。どうにも鼻もちならない男に、みんなニコニコしているの。私も同調したものの、何かの拍子にプチン。
「あのさ」と言ったら止まらない。最後は「覚えてろ」と捨て台詞を吐かれて、合コンというより“出入り”よ。
帰り道、「すっごーい! さすがー」とそれまで黙っていた女子全員が拍手。なに、合コンをぶち壊したかった幹事に、私はケンカ犬として仕込まれていたんだけどね。というわけで、蓮舫党首のお仲間がこれからどうするか、私はそっちに注目だわ。
※女性セブン2016年11月17日号