ライフ

【晩婚考現学】46歳絵理子「子供産めないけどいいですか?」

古い日本文化への興味がきっかけとなった(写真:アフロ)

 晩婚化、非婚化が進むいま、40代男性の未婚率は約3割となり、女性も2割に迫ろうとしている(平成27年国勢調査速報値より)。一方で、結婚願望を抱き続ける人もいる。結婚相談所や婚活サイトの利用者は3年連続で増加しており(「婚活実態調査2016」)、「結婚」したい男女の奮闘は続いている。そんな中、40代で結婚を果たした女性たちの事情とは――。彼女たちはどのように結婚に至り、結婚で何を得て、何を失ったのか。40代の結婚の実情をお届けする【晩婚考現学】シリーズ。第1回は46歳、婚活サイトで知り合った42歳男性と結婚した「絵理子の場合」。

* * *
■ガツガツ頑張らないと結婚ってできない

 今年の夏に入籍しました。旦那さんは42歳で再婚、都内で働く会社員です。約1年前に婚活サイトを通じて知り合い、出会って3か月で付き合い、交際8か月で結婚。びっくりするくらい順調でした。でも私、婚活サイトを始める前まで、どん底だったんです……。あの時期があったから結婚できたとも言えるんですけど。

 40代になってからは、「結婚はしなくていい」と、「やっぱり結婚したい」の間でずっと揺れていましたね。若い頃から結婚願望は強かったんです。が、私なりにいろいろあってもご縁はなくて、40代に入って、さすがに諦めの気持ちも出てきたというか……。40過ぎて結婚にガツガツしてる女って痛いじゃないですか。でも、私の経験から言わせてもらえば、ガツガツ頑張らないと結婚ってできないです。

 これまで結婚できなかった理由は……25歳から8年ほど付き合った人と、結婚できなかったからでしょうかね。私は結婚したら子供が欲しかったんですが、彼はギャンブル好き、外食好きで、お金遣いが荒く、父親としてはどうなんだろうという気持ちがぬぐえなかった。家庭的な人を探そうと別れたものの、以降、全く出会いがありませんでした。見た目はこの通りごく普通で、モテるタイプでもなかったし……。

 40代に入ると、一人で生きていく道を考えるようになりました。30代後半から、彼氏もできなくてヒマだから、趣味を広げたんです。一番は茶道です。どういうわけか、和の世界に惹かれる独身って多いみたいで、友人もたくさんできたし、学ぶことも多くて、とても楽しい。

 仕事は、会計事務所で主に会計補助をやっています。会計士を目指した時期もあったのですが、私の頭では無理だったみたい。それでも15年以上やっていますから、やりがいもあるし、職場環境もいいので、この仕事を続けたいと思っていますね。

■仕事と趣味は充実、それでも「1人でいい」とは思い切れなかった

 1人で楽しく生きて行くんだ! と振り切れなかったのは、やっぱり子供が欲しかったから。うち、大家族なんです。5人きょうだいで育ち、祖父母も一緒に住んでいました。私も子供をたくさん産みたい、それが女の幸せなんだと、思い込んで生きてきたんです。

 だから、年齢を重ねると、相手が見つからない焦りとともに、妊娠しづらくなるという焦りが募りました。それもあって、30代後半で結婚相談所に入ったんです。紹介人数の多いコースに申込みました。最初に30万くらい払ったかな。月に2、3人とお見合いするのですが、私はどうしても相手のことを、自分と合うかというより、父親としてどうか、という目で見てしまうんです。子供のためにも、そうやってシビアになるのが当然だとも思っていました。傍から見たら、なんて高望みな、頓珍漢な女だと思われていたでしょうね。

関連キーワード

関連記事

トピックス

山本由伸の自宅で強盗未遂事件があったと報じられた(左は共同、右はbackgrid/アフロ)
「31億円豪邸の窓ガラスが破壊され…」山本由伸の自宅で強盗未遂事件、昨年11月には付近で「彼女とツーショット報道」も
NEWSポストセブン
佳子さまも被害にあった「ディープフェイク」問題(時事通信フォト)
《佳子さまも標的にされる“ディープフェイク動画”》各国では対策が強化されるなか、日本国内では直接取り締まる法律がない現状 宮内庁に問う「どう対応するのか」
週刊ポスト
『あんぱん』の「朝田三姉妹」を起用するCMが激増
今田美桜、河合優実、原菜乃華『あんぱん』朝田三姉妹が席巻中 CM界の優等生として活躍する朝ドラヒロインたち
女性セブン
東日本大震災発生時、ブルーインパルスは松島基地を離れていた(時事通信フォト)
《津波警報で避難は?》3.11で難を逃れた「ブルーインパルス」現在の居場所は…本日の飛行訓練はキャンセル
NEWSポストセブン
別府港が津波に見舞われる中、尾畠さんは待機中だ
「要請あれば、すぐ行く」別府湾で清掃活動を続ける“スーパーボランティア”尾畠春夫さん(85)に直撃 《日本列島に津波警報が発令》
NEWSポストセブン
宮城県気仙沼市では注意報が警報に変わり、津波予想も1メートルから3メートルに
「街中にサイレンが鳴り響き…」宮城・気仙沼市に旅行中の男性が語る“緊迫の朝” 「一時はネットもつながらず焦った」《日本全国で津波警報》
NEWSポストセブン
モンゴルを公式訪問された天皇皇后両陛下(2025年7月16日、撮影/横田紋子)
《モンゴルご訪問で魅了》皇后雅子さま、「民族衣装風のジャケット」や「”桜色”のセットアップ」など装いに見る“細やかなお気遣い”
夜の街での男女トラブルは社会問題でもある(写真はイメージ/Getty)
「整形費用返済のために…」現役アイドルがメンズエステ店で働くことになったきっかけ、“ストーカー化した”客から逃れるために契約した「格安スマホ」
NEWSポストセブン
大谷家の別荘が問題に直面している(写真/AFLO)
大谷翔平も購入したハワイ豪華リゾートビジネスが問題に直面 14区画中8区画が売れ残り、建設予定地はまるで荒野のような状態 トランプ大統領の影響も
女性セブン
技能実習生のダム・ズイ・カン容疑者と亡くなった椋本舞子さん(共同通信/景徳鎮陶瓷大学ホームページより)
《佐賀・強盗殺人》ベトナム人の男が「オカネ出せ。財布ミセロ」自宅に押し入りナイフで切りつけ…日本語講師・椋本舞子さんを襲った“強い殺意” 生前は「英語も中国語も堪能」「海外の友達がいっぱい」
NEWSポストセブン
休場が続く横綱・豊昇龍
「3場所で金星8個配給…」それでも横綱・豊昇龍に相撲協会が引退勧告できない複雑な事情 やくみつる氏は「“大豊時代”は、ちょっとイメージしづらい」
週刊ポスト
NYの高層ビルで銃撃事件が発生した(右・時事通信フォト)
《5人死亡のNYビル乱射》小室圭さん勤務先からわずか0.6マイル…タムラ容疑者が大型ライフルを手にビルに侵入「日系駐在員も多く勤務するエリア」
NEWSポストセブン