平日の放送が終わると、夜8時頃帰宅し子供のお風呂と寝かしつけ。静かに部屋を抜け出すと、当日の番組進行ぶりや自身のコメントをチェックし、翌日の放送の準備。加えて講演の段取りの確認などを行い、就寝するのが深夜3時ということも多かった。

「“せっかくお話をいただいているのだから”と、条件さえ合えば講演の依頼は基本的に断らない。ただ、あまりの多忙に顔色が優れない日も多く、“テレビに出られる顔してる?”と周囲に聞くこともありました」(清水アナの知人)

 昨年9月以降、3か月ほどで約20kgやせた。ベルトの穴を2つ縮めてもまだゆるい。視聴者や番組関係者だけでなく、奈緒さんを治療した医師からも体調を心配し、休養するようにとの声が届いた。アナウンサーという仕事を天職のように感じていた清水アナだったが、退社を決めた。

「講演で奈緒さんとの思い出を語るのは、相当のエネルギーを使うこと。つらい過去を反芻しなければいけませんから。それでも、清水さんは“こんな経験しないほうがいいに決まっているけど、だからこそ本当の人の温かさを知った。自分の経験談は、自分にしか話せないものだから”と強い使命感を持っているんです」(前出・知人)

 退社のもう1つの大きな理由は、息子の存在だった。

「清水さんのお母さんが、お孫さんの面倒を見てくれていました。忙しい清水さんは徐々にお子さんと一緒にいられる時間が減ってしまい、ある時、よく懐いていたはずのお子さんが、何かあるとお母さんの方に寄っていくことが増えたことに気づいた。それが相当なショックだったようです。土日に講演に行くのに家を出るときにも、以前は泣いて嫌がっていたのが、最近は“バイバイ”と手を振るようになった。奈緒さんに『息子だけは必ず守る』と約束したはずなのに、それができていない自分がいると感じてしまったそうです」(前出・知人)

 年末年始、清水アナは少しだけまとまった休暇を取った。一緒にご飯を食べ、一緒にお昼寝をし、一緒に公園に行って息子が飽きるまで遊び続けたという。そこには“690日間のパパ”の決意が見える。

※女性セブン2017年1月19日号

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