◆『スーパーサラリーマン左江内氏』
毎週土曜21時、日本テレビ系
【あらすじ】さえないサラリーマン左江内(堤真一)は、ある日、謎の老人からスーパーヒーローになるよう諭され、街で起こる事件を解決していく。
原作は藤子・F・不二雄のコミック『中年スーパーマン左江内氏』(小学館)だけに、中年の悲哀や恐妻家エピソードはどこかコミカル。
「円子(小泉今日子)の悪妻ぶりは痛快! 家事は一切しない、悪態をつき、夫をボコボコにしますが、そこにはかすかに愛が感じられる。やられっぱなしの左江内が、スーパーヒーローになったとたんに責任感と正義感が強くなり、活躍する。その落差は1話目から炸裂していました」(木村さん)
本家のスーパーマンのクラーク・ケントもさえない新聞記者だが、マントを羽織るととたんにスーパーヒーローになり、そのギャップにワクワクできる。おバカな展開も満載なので、円子になったつもりで不快な気分を笑い飛ばすことができちゃう!
調子のいい部下・池杉(賀来賢人)のオーバーリアクションからも目が離せない。
◆土曜ドラマ24『銀と金』
毎週土曜0時20分、テレビ東京系
【あらすじ】億単位の大金を手にするため、裏社会のフィクサーと手を組んだ森田鉄雄(池松亮)。大手自動車メーカーの株取引でもうけようとするが、それを阻む人物が現れ…。
ギャンブルに逃げていた青年・森田鉄雄が、欲にまみれた悪の紳士たちを心理戦で追い詰めていく。
「相手が政治家や大企業の社長、資産家で、億単位のお金を奪い取るという桁違いのスケール。まるで別世界の話ですが、人間は巨万の富を目の前にするとこうも業が出てしまうのか。人間の醜い部分をあぶり出した作品といえます」(木村さん)
もしも自分が億単位のお金を前にしたら…と、自分に置き換えて見ると、彼らが決して遠い存在の人間ではないと気づかされ、さらに日常を忘れてドキドキできるかもしれない。
※女性セブン2017年2月9日号