艶やかな黒髪に薄い化粧、ゴヤールのバッグを持った典型的な韓国のお嬢様といった雰囲気の彼女だが、「受験勉強は1日20時間近くやり、今も良い成績を取るため、図書館に通い詰める日々だ」と苦笑いした。
韓国在住の30代、お受験ママは受験の過酷さにため息をつく。
「子供をエリートにしようと思ったら、小学生の頃から塾と家庭教師は必須です。小学校の授業のあとに夜10時まで塾。家に帰ったら夜中の1時まで家庭教師。その後、予習復習をして寝るのは3時を過ぎてから。そのうえ、住んでいるところによって受験できる学校が変わってくるから、子供のために家賃の高い地域に引っ越す親も多いです」
一家総出で努力してやっとつかんだはずの学歴も、結局お金と癒着がものをいうのだろうか? ユラはサムスンから献金されたとされる80億ウォンを使って最高の馬を買い、乗馬の大会で入賞。その経歴をもって入試を突破した。梨花女子大の入試科目で「乗馬」が選択できるようになったのは、彼女が入学した2015年からだった。
「私たちは、自分が努力したのにあの子はズルいと怒っているんじゃないんです。努力は、自分のためにやっていることだから。ただ、彼女の件でこの大学の評判が落ちてしまうこと、そして私たちが尊敬していたはずの教授たちが不正を見て見ぬふりしていたことがつらかったです。だけど、彼女に逮捕状が出て、入学が取り消されたことで、気持ちにも一区切りつきました」(別の梨花女子大生)
※女性セブン2017年2月9日号