スポーツ

中国にも苦戦 侍J、WBC予選敗退悪夢シナリオの現実味

侍ジャパンを率いる小久保監督

 野球の日本代表・侍ジャパンはWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)でベスト4を下回る成績に終わったことはない。ところが、3月に開幕を控えている今回、投打の軸と期待された大谷翔平(22)の欠場など、小久保裕紀監督(45)率いる侍ジャパンの行く末が危ぶまれている。本来なら、北中米の強豪とぶつかる米国・ロサンゼルスでの準決勝以上(3月20~22日)が一番の勝負どころとなるはずだ。

 しかし、大谷翔平(22、日本ハム)のいない侍ジャパンでは、“予選”ともいえる、東京での1次ラウンド(3月7~11日)、2次ラウンド(3月12~16日)での敗退もあるとみる専門家も少なくない。

 プロ野球データに詳しいジャーナリスト・広尾晃氏の指摘は手厳しい。

「1次ラウンドでぶつかるキューバの野球シーズンは秋から春まで。今回はWBCのため国内のシーズンを中断して来日してきます。バットは振れるし、肩は出来上がっている。開幕前の日本選手と違ってキューバの戦力はピークにある。また、キューバの翌日に当たるオーストラリアも侮れません。南半球の国ですからシーズン真っ只中で、調整遅れの心配はない」

“アマチュア最強軍団”キューバはこれまでも強敵ではあったが、さらに今回の侍ジャパンは、“野球後進国”と思われてきた中国にも苦戦する可能性があるという。

「同じ1次ラウンドのプールBに入った中国は、今回MLBマリナーズを率いてきたマクラーレン監督が代表監督に就任。MLB通算82勝左腕のブルース・チェン(元ロイヤルズ)と、カージナルスの正捕手を務めるコルテン・ウォン、他にも現役メジャーリーガーが名を連ねる“史上最強”のメンバーです」(同前)

 そうした1次ラウンドの相手を破ったとしても、2次ラウンドでは、一昨年のプレミア12で優勝した宿敵・韓国が待ち受ける。MLBでプレーしているメンバーはストッパーの呉昇桓(オスンファン、カージナルス、元阪神)だけとはいえ、日本が相手となると実力以上の力を発揮するのは誰もが知るところだ。

“予選敗退”という悪夢のシナリオには、十分に現実味があるとみられているのだ。

関連記事

トピックス

ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
渡邊渚さん(撮影/藤本和典)
「私にとっての2025年の漢字は『出』です」 渡邊渚さんが綴る「新しい年にチャレンジしたこと」
NEWSポストセブン
ラオスを訪問された愛子さま(写真/共同通信社)
《「水光肌メイク」に絶賛の声》愛子さま「内側から発光しているようなツヤ感」の美肌の秘密 美容関係者は「清潔感・品格・フレッシュさの三拍子がそろった理想の皇族メイク」と分析
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
実力もファンサービスも超一流
【密着グラフ】新大関・安青錦、冬巡業ではファンサービスも超一流「今は自分がやるべきことをしっかり集中してやりたい」史上最速横綱の偉業に向けて勝負の1年
週刊ポスト
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン
12月30日『レコード大賞』が放送される(インスタグラムより)
《度重なる限界説》レコード大賞、「大みそか→30日」への放送日移動から20年間踏み留まっている本質的な理由 
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン