「テレ朝としては、朝ドラの『あさが来た』(NHK)のイメージのままのディーンさんを使いたかったのだと思います。素のディーンさんはインフルエンサーでなくても、ディーンさんが演じた五代友厚はヤリ手の男でインフルエンサーと呼べる人物。
朝ドラ後、ディーンさんは何本かのドラマに出演していますが、まだそれを上回る役に出会えていないので、今も五代のイメージと重ねてディーンさんを見ている人もいるでしょう。高島彩さんでおじさんたちを捕まえて、ディーンさんで30代、40代の女性を捕まえようとしているのかもしれませんね」
言ってしまえば客寄せパンダということか。しかしそれならばディーンでなくとも他にたくさんいるはずだ。それこそタレントや芸人でも務まってしまうが……。
「タレントだと番組全体が軽くなってしまいます。でも役者なら、タレントよりは重さがある。レポートだってタレントよりもうまくやるでしょう。役者ですから、それをしている自分を演じればいいんです。本質的にインフルエンサーになるかどうかは別として、『インフルエンサーのディーン・フジオカ』を演じていれば番組の進行上は問題ないはずです」
確かに「何にでもなれる」という役者の強みを活かせば、報道初挑戦とはいえうまく順応しそうだ。過去に報道番組に出演していた俳優としては、たとえば1997年4月から『スーパーJチャンネル』のMCを勤めた石田純一(63)がいる。不倫問題によりわずか1年での降板となってしまったが、純粋に司会者として見た場合、どうだっただろうか。
「石田さんは人がよく、周りの雰囲気を明るくできるので、番組自体はうまく回っていたと思います。ただ、特別な見識があるわけではないので、そこから何かを問いかけるというところまではいかなかった。言ってみれば座持ちのいいホストでしょうね」
2006年から『NEWS ZERO』(日本テレビ系)にキャスターの一人として出演している櫻井翔(35)も、アイドルでありながら俳優の一人。いつの間にかキャスター歴も10年を越えているが……。