「『サンデープロジェクト』(テレビ朝日系)の司会を務めた島田紳助さんは、リアルさを見せてくれました。それができたのは、紳助さんが芸人である部分をその番組では捨てていたからです。決して笑いを取ろうとはしていなかった。ディーンさんも、報道の仕事をサブの仕事とは考えずに、俳優である自分を捨てて本業のつもりでやりきる覚悟が必要だと思います。原稿をただ読むだけでなく自分の言葉で語るディーン・フジオカの姿を見せられれば、ファン以外の人も『なかなかやるな』と評価を上げるでしょう」
もう一人の人物は、経歴詐称疑惑により番組MCのスタートラインにも立てなかったショーンKだ。
「彼はああいう形でテレビから消えてしまいましたが、ラジオ番組では内実のある印象的なコメントを出していました。だからこそ多くのリスナーに支持されていた。ショーンKを通して見える社会や政治を見せてくれていたわけです。ポイントを押さえて、『これって変じゃないですか』と提示する力は確かに持っていました。ディーンさんも、答えがなくてもいいから自分なりのクエスチョンを見つけてそれをぶつけられれば、それだけでも報道番組に出る意味はあったといえるでしょうね」
ブレイクも一段落したディーンの新たな挑戦に注目したい。