あの名将“岡ちゃん”(岡田武史元日本代表監督/現・日本サッカー協会副会長、今治FC代表取締役)も同じ心配をしている。
「日本酒もいいけど……そろそろ日本サッカーのために現場に戻ってきてほしいですね。彼ほど、純粋にサッカーを愛した選手はいなかった。世界で戦った彼の経験は、日本サッカーの大きな財産だし、彼なら時代の変化に合わせて新しいアイデアをどんどん出してくれるはず。本当は今すぐにでも戻ってきてほしいくらいですよ」(岡田氏)
勤勉で多才な中田氏なら、サッカーと日本酒のどちらにも真剣に取り組み、さらなる高みに引き上げることができるだろう。日本サッカーの勝利を美味しい日本酒で祝う。そんな日が来ることを期待せずにはいられない。
◆なかた・ひでとし/1977年、山梨県出身。日本、イタリア、イギリスでサッカー選手として活躍。W杯には3大会連続出場。2006年に現役引退後は国内外の旅を続け、日本文化復興や東日本大震災の復興などを目的としたチャリティー活動を行なう。2016年「JAPAN CRAFT SAKE COMPANY」を設立。国内外で日本酒イベントを行なうなど伝統文化・工芸の普及を目指して活動中。4月7日より東京・六本木ヒルズアリーナにて『クラフト サケ ウィーク』を開催。全国から中田氏自身が選んだ100種類の酒を楽しむことができる。詳細はhttp://craftsakeweek.com/まで。
撮影■岡村昌宏 取材・文■川上康介
※週刊ポスト2017年4月14日号