第一次安倍内閣が1年で倒れた後、福田、麻生、鳩山、菅、野田と、1年前後で首相がコロコロ代わりました。その間、日本は外交、経済、国防の全ての面で必要な手を打つことができず、国際社会における日本の立場は弱まるばかりでした。
中国の習近平主席の任期は10年ですが、独裁が強まるなかでさらに延長される可能性があります。ロシアのプーチン政権は首相時代をはさんで通算12年、これも独裁政権です。
独裁者は長期政権で求心力を維持しつつ、外交や安全保障で攻勢をかけてきます。それに対して民主主義政権の場合、選挙を闘いながら、民意を掬い上げながらの政治です。国民の信頼がなくなれば倒れます。それでもアメリカの大統領は最低でも4年間、近年は2期8年が続いています。
きちんとした民主的な指導者が一定程度の長期政権を維持して、国益を守りつつ政治を担うことは国民のためにもなります。現在の日本にとって安倍政権は大事な政権です。そのことは、もし今、鳩山由紀夫さんや菅直人さんが首相だったらどうなるかと考えるだけで、わかってもらえるでしょう。