日産チーフマーケティングマネージャーの南智佳雄氏


◆次世代のエコカーを「発明」

「乗る前と乗った後でガラリと印象が変わってしまう車。長年車の開発を担当し経験もこだわりもあるベテラン社員たちが、試乗したとたん口を揃えました」と日産チーフマーケティングマネージャー・南智佳雄氏(50)は振り返る。「ノートe-POWER」の開発時、試作現場での反応だ。

「アクセルを踏むと、ぐぐんとフルパワーで加速する新感覚。これまでのガソリン車やハイブリッド車にはなかったものです。小型車なのに、2.0リットルターボ車以上の加速を、瞬時に発するのですから」

 もちろん、新車の発売時はどのメーカーも饒舌に語る。進化や革新といった言葉を使って「すごい車です」と宣伝するのが常套手段だ。

「しかし今回の車の新しさは、これまでとは次元が違う。どんな表現をすればそのことが伝わるだろうか。検討を重ねた結果、選んだ言葉が『発明』の二字でした」

 たしかにパンフレットを開くと……「次世代のエコカーを発明しました」というフレーズがまず目に飛び込んでくる。果たして「発明」とまで言い切る内容とは何なのか?

「走行は100%電気モーターによって行います。一方、ガソリンエンジンは発電機として使い、内蔵されているリチウムイオン電池を充電します。車の外部からの充電は、必要ありません」

 現在日本で主流となっているエコパワートレインは、エンジンとモーターを並列させ状況に応じて切り替えて走る「パラレル式」ハイブリッドシステムである。それに対してe-POWERは、エンジンとモーターを直結させ、走る時に電気モーターしか使わないで車を走らせるしくみになっている。

「エンジンはある程度の回転数になってからトルク(クルマのタイヤを回す力)が出てくるため、タイムラグがあります。しかし、電気モーターはアクセルを踏むと同時に一気に力が伝わってトルクが最大になるのが特徴です。ぐうんと加速するその感覚を、私たちは『ひと踏み惚れ』と名付けたんですよ」

関連記事

トピックス

俳優の水上恒司が真剣交際していることがわかった
水上恒司(26)『中学聖日記』から7年…マギー似美女と“庶民派スーパーデート” 取材に「はい、お付き合いしてます」とコメント
NEWSポストセブン
ラオスに滞在中の天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《ラオスの民族衣装も》愛子さま、動きやすいパンツスタイルでご視察 現地に寄り添うお気持ちあふれるコーデ
NEWSポストセブン
AIの技術で遭遇リスクを可視化する「クマ遭遇AI予測マップ」
AIを活用し遭遇リスクを可視化した「クマ遭遇AI予測マップ」から見えてくるもの 遭遇確率が高いのは「山と川に挟まれた住宅周辺」、“過疎化”も重要なキーワードに
週刊ポスト
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト