ライフ

難治の「足底腱膜炎」には体外衝撃波を利用した治療が有効

足底腱膜炎の発症年齢は幅広い

 足底腱膜炎の発症年齢は幅広い。若い世代では、スポーツでの急激なダッシュで、腱が伸ばされることで起こったり、中年世代は営業や飲食店などの立ち仕事を継続することで発症することもある。最近増えているのが高齢者で、加齢による筋力低下のため、土踏まずのアーチが下がったり、重心が後ろにずれることで、かかとに圧が増加して足底腱膜炎を起こす。

 繰り返し圧がかかることで、腱膜に小さな断裂や炎症が繰り返され、次第に足底腱膜が紡錘形に膨れてきたり、かかとに小さなトゲのような骨ができることもある。船橋整形外科病院(千葉県船橋市)スポーツ医学センタースポーツ下肢部門の高橋謙二副部長に話を聞いた。

「歩いた際の痛みでも、翌日に治る程度のことはよくあると思いますが、足底腱膜炎では、かかとのある部分を押すと飛び上がるほどの痛みがあるのが特徴です。多くの場合、足のストレッチをして圧をかけないようにすることで回復します。また、インソールでかかとへの衝撃を避けたり、シップ薬などで治療すると回復する患者さんもいます」

 国内では、様々な治療を半年間行なっても回復しない難治性の症例に対し、2008年から体外衝撃波治療が開始され、2012年に保険承認された。

 体外衝撃波治療は、衝撃波が硬いものにあたるとパワーを発揮する性質を利用しており、尿路結石の破砕治療がよく知られている。足底腱膜炎に使用するのは、結石治療の3割から4割程度に出力を制御した整形外科用の治療器で、原理は結石治療と同じだ。

 足底腱膜炎は、炎症と修復を繰り返すことで、腱が厚く硬くなり瘢痕(はんこん)化する。修復時に新生された血管や神経線維が瘢痕化した病変部に過剰に入りこんでいて、これが激しい痛みの要因となる。さらに過剰に分泌された痛みを伝える神経伝達物質(タンパク質)が、正常な細胞による修復を妨げているといわれている。

関連記事

トピックス

不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《スクショがない…》田中圭と永野芽郁、不倫の“決定的証拠”となるはずのLINE画像が公開されない理由
NEWSポストセブン
多忙の中、子育てに向き合っている城島
《幸せ姿》TOKIO城島茂(54)が街中で見せたリーダーでも社長でもない“パパとしての顔”と、自宅で「嫁」「姑」と立ち向かう“困難”
NEWSポストセブン
小室圭さんの“イクメン化”を後押しする職場環境とは…?
《眞子さんのゆったりすぎるコートにマタニティ説浮上》小室圭さんの“イクメン”化待ったなし 勤務先の育休制度は「アメリカでは破格の待遇」
NEWSポストセブン
女性アイドルグループ・道玄坂69
女性アイドルグループ「道玄坂69」がメンバーの性被害を告発 “薬物のようなものを使用”加害者とされる有名ナンパ師が反論
NEWSポストセブン
遺体には電気ショックによる骨折、擦り傷などもみられた(Instagramより現在は削除済み)
《ロシア勾留中に死亡》「脳や眼球が摘出されていた」「電気ショックの火傷も…」行方不明のウクライナ女性記者(27)、返還された遺体に“激しい拷問の痕”
NEWSポストセブン
当時のスイカ頭とテンテン(c)「幽幻道士&来来!キョンシーズ コンプリートBDーBOX」発売:アット エンタテインメント
《“テンテン”のイメージが強すぎて…》キョンシー映画『幽幻道士』で一世風靡した天才子役の苦悩、女優復帰に立ちはだかった“かつての自分”と決別した理由「テンテン改名に未練はありません」
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
《ヤクザの“ドン”の葬儀》六代目山口組・司忍組長や「分裂抗争キーマン」ら大物ヤクザが稲川会・清田総裁の弔問に…「暴対法下の組葬のリアル」
NEWSポストセブン
1970~1990年代にかけてワイドショーで活躍した東海林さんは、御年90歳
《主人じゃなかったら“リポーターの東海林のり子”はいなかった》7年前に看取った夫「定年後に患ったアルコール依存症の闘病生活」子どものお弁当作りや家事を支えてくれて
NEWSポストセブン
テンテン(c)「幽幻道士&来来!キョンシーズ コンプリートBDーBOX」発売:アット エンタテインメント
《キョンシーブーム『幽幻道士』美少女子役テンテンの現在》7歳で挑んだ「チビクロとのキスシーン」の本音、キョンシーの“棺”が寝床だった過酷撮影
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKIが結婚することがわかった
女優・趣里の結婚相手は“結婚詐欺疑惑”BE:FIRST三山凌輝、父の水谷豊が娘に求める「恋愛のかたち」
NEWSポストセブン
タレントで医師の西川史子。SNSは1年3ヶ月間更新されていない(写真は2009年)
《脳出血で活動休止中・西川史子の現在》昨年末に「1億円マンション売却」、勤務先クリニックは休職、SNS投稿はストップ…復帰を目指して万全の体制でリハビリ
NEWSポストセブン
太田基裕に恋人が発覚(左:SNSより)
人気2.5次元俳優・太田基裕(38)が元国民的アイドルと“真剣同棲愛”「2人は絶妙な距離を空けて歩いていました」《プロアイドルならではの隠密デート》
NEWSポストセブン