「取材の中で見つけた祖父の言葉に『無駄なことは何もない。無駄にする人がいるだけだ』というのがあります。僕は高校時代、バスケットの全国大会の常連校で部活に明け暮れましたが、怪我で一線を退かざるを得なくなった。その後、半ば自暴自棄に陥り、何もしない日々を過ごしていた。しかし、何もしない自分の愚かさに気づき、その後は部活ができない鬱憤を勉強にぶつけ、東大にも合格できました」
前出の蒼々たる著名人らに突撃取材して拓実さんがまとめた著書『大遺言~祖父・永六輔の今を生きる36の言葉~』は、6月30日頃、発売される予定だ。
■永拓実(えい・たくみ):1996年、東京都生まれ。東京大学在学中。國學院久我山高校時代は、名門のバスケットボール部に所属し、スポーツに明け暮れる。大学では学業に励む傍ら、国内や海外を一人旅するなどして地域文化に触れ、2016年、インドでの異文化体験をまとめた作品がJTB交流文化賞最優秀賞を受賞。母は元フジテレビアナウンサーの永麻理。