事務所に入ってすぐに目に止まったのは、連合会幹部らが大統領の文氏と並んで立つ写真。今年3月末に国会内で撮影したものだという。文氏と連合会の関係について尋ねたところ、返ってきたのが冒頭の発言だ。張氏はさらに続ける。
「文氏の陣営とは、強制徴用された労働者の名誉回復と権益保護に向けて選挙後に取り組むとの取り決めを交わした上で、全国の会員が文氏の支持を呼びかける運動をしました。私は文陣営を構成する職能団体の委員長を務めたのです」
連合会は、元徴用工やその遺族の団体としては韓国最大で、正会員と準会員であわせて60万人に上る。大統領選で集票のためにフル回転したとなれば、文氏に大きな影響力を持つであろうことは想像に難くない。
その連合会が徴用工像の設置を目指すと息巻いている。張氏によれば、当面はソウルの日本大使館前での設置に向けた準備に集中し、釜山と光州については8月以降に延期することにしたという。
像の制作者は、またしてもというべきか、慰安婦像の制作者でもあるキム・ウンソン氏とキム・ソギョン氏夫妻。すでにある慰安婦像の隣に設置する予定だとか。