時刻表での10時59分発というのは、10時59分00秒から同分59秒までの間隔をいうのではありません(2つの時点間の間隔は時刻ではなく時間です)。つまり、59分中に発車するというのではなく、10時59分ジャスト、すなわち10時59分になった瞬間に発車することになります。よって、10時59分発の新幹線が、10時59分02秒に発車しても問題ないのです。
私は運行計画表を見たことはありませんが、「列車の発着時刻」とありますから、着時刻も定められているはずです。停車時間は、その差になるはずですが、分単位で定められていれば、あなたの意見だと発着時間については、必ず1分弱は停車しなければならず、時間が余計にかかってしまいます。一瞬の差で悔しい思いをして、車掌や運転士を恨むこともありますが、正確な発車であり、やむを得ない運行だとあきらめましょう。
【弁護士プロフィール】竹下正己(たけした・まさみ):1946年、大阪生まれ。東京大学法学部卒業。1971年、弁護士登録。
※週刊ポスト2017年6月30日号