非正規社員も多く、統計庁によると、全勤労者に対する非正規社員の比率は2003年から常に30~40%の間で推移している。2016年施行の「青年雇用絶壁解消総合対策」で就職した青年層のうち、非正規の割合は42.4%。月給15万円に満たない人も4割以上いる。政府の必死の対策は、安月給の非正規の若者を量産しているだけだ。
2010年から続く就職“超”氷河期と、妥協して中小企業に就職した場合に予想される低賃金への恐怖で、未来を描けない若者が続出している。生き地獄を意味する「ヘル朝鮮」という言葉が2年ほど前から使われるようになったが、七放世代はそこで虐げられる若者の実情を現す言葉なのだ。
韓国教育部も対策に躍起だ。卒業から1年以内の学生を就職させるよう大学側を指導するが、実際は“締め付け”である。就職率の低い状態が続く学科は、政府の大学運営指針に則り、廃止に追い込まれる。
そうした圧力は学生自身にも及ぶ。本人の希望は無視され、大学の就職実績を高めるための指導が行われるのだ。喫茶店で話を聞いた、ソウル近郊に住む25歳の女性はため息まじりにこうこぼした。