国内

都議選で公明党が自民党に背いた「組織の歴史的血脈」

山口那津男・公明党代表も登壇

 めまぐるしく風向きが変わった都議選だった。国会の混乱でイメージ低下を招いた自民党。公示間際に築地・豊洲共存プランを発表した小池百合子知事と、彼女が率いる都民ファースト。こうした「変数」に流されず、安定した選挙戦を展開したのが公明党である。評論家・古谷経衡氏がその“力の源泉”を歩いた。

 * * *
 公明党にとって東京都議会は特別の意味を持つ。1963年の東京都議会議員選挙(東龍太郎都政)にて一挙に17名の議員を獲得して地方議会に躍り出た同党(当時、国政では“公明政治連盟”を名乗った)は、続く1965年の都議選で「汚職追放」を掲げて23議席に躍進する。

 時を同じくして国政では公明党が結党(1964年)。爾来、国政の「動乱」をよそに都議会で、常に20議席台を確保し続けてきた。

 しかし今般、国政で自公連立を維持しながら、都議会で都民ファーストと結託するという「寝返り」をうった。これは1999年に小渕恵三が連立内閣を結成して以来、2009年~2012年の自民党下野時代においても一貫して国政・都議会で自公協力を貫いてきた公明党にとって初のケースとなる。

 なぜ、それほどまでに公明党は都議選にこだわるのか。ひとつは1995年の宗教法人法改正まで、宗教法人の許認可権は知事に任されていたことにある。公明党最大の支持母体である創価学会にとって、宗教団体の許認可権、すなわち教団の生殺与奪を握る都議会での政権党の確保は至上命題である。

関連キーワード

関連記事

トピックス

NHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』の打ち上げに参加したベッキー
《ザックリ背面ジッパーつきドレス着用》ベッキー、大河ドラマの打ち上げに際立つ服装で参加して関係者と話し込む「充実した日々」
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
雅子さまが三重県をご訪問(共同通信社)
《お洒落とは》フェラガモ歴30年の雅子さま、三重県ご訪問でお持ちの愛用バッグに込められた“美学” 愛子さまにも受け継がれる「サステナブルの心」
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
一般女性との不倫が報じられた中村芝翫
《芝翫と愛人の半同棲にモヤモヤ》中村橋之助、婚約発表のウラで周囲に相談していた「父の不倫状況」…関係者が明かした「現在」とは
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《噂のパートナーNiki》この1年で変化していた山本由伸との“関係性”「今年は球場で彼女の姿を見なかった」プライバシー警戒を強めるきっかけになった出来事
NEWSポストセブン
マレーシアのマルチタレント「Namewee(ネームウィー)」(時事通信フォト)
人気ラッパー・ネームウィーが“ナースの女神”殺人事件関与疑惑で当局が拘束、過去には日本人セクシー女優との過激MVも制作《エクスタシー所持で逮捕も》
NEWSポストセブン
デコピンを抱えて試合を観戦する真美子さん(時事通信フォト)
《真美子さんが“晴れ舞台”に選んだハイブラワンピ》大谷翔平、MVP受賞を見届けた“TPOわきまえファッション”【デコピンコーデが話題】
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組・司忍組長2月引退》“竹内七代目”誕生の分岐点は「司組長の誕生日」か 抗争終結宣言後も飛び交う「情報戦」 
NEWSポストセブン
活動を再開する河下楽
《独占告白》元関西ジュニア・河下楽、アルバイト掛け持ち生活のなか活動再開へ…退所きっかけとなった騒動については「本当に申し訳ないです」
NEWSポストセブン
ハワイ別荘の裁判が長期化している
《MVP受賞のウラで》大谷翔平、ハワイ別荘泥沼訴訟は長期化か…“真美子さんの誕生日直前に審問”が決定、大谷側は「カウンター訴訟」可能性を明記
NEWSポストセブン
11月1日、学習院大学の学園祭に足を運ばれた愛子さま(時事通信フォト)
《ひっきりなしにイケメンたちが》愛子さま、スマホとパンフを手にテンション爆アゲ…母校の学祭で“メンズアイドル”のパフォーマンスをご観覧
NEWSポストセブン