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2017.07.08 07:00  SAPIO

瀬古利彦「月1000kmくらい走らないとマラソンで勝てない」

 五輪で入賞者は出していたが、2008年の北京から最近3大会での入賞は男女合わせてわずか一つ。さらにケニア、エチオピアの東アフリカ勢によって男子の世界記録が2時間2分台に突入した中で、日本人の記録は全く伸びていない。日本記録は男子で15年間も、女子で12年間も更新されていない。そればかりか、この10年、男子トップ選手のタイムは2時間8分から10分程度で、30年前の記録で走っている。

──日本はなぜ、退化してしまったんでしょう。

「いくつか理由はありますけど、一番はやっぱり泥臭い練習が足りないからです。生活面を律することも含めて、もう少し長い距離を走らないとマラソンは強くなれない。今の選手は1万mは我々の時代よりも速いタイムで走っている。素質は高いんです。にも拘らず、それがマラソンに繋がっていないんですから」

 瀬古らかつて日本の最強時代を築いた面々は年間通してマラソン練習を行っていて、結果的に月間1000kmから時には1200~1400kmという距離を踏むことになった。

 スピードに特化した練習はトラックシーズンに行うだけでも、1万mを27分台で走る選手は多かった。つまり、スピード持久力の向上が、マラソンにもトラックにも活きていたのだ。

 それが1990年代に入ってから、箱根駅伝の盛り上がりもあって、1万mを27分台で走るスピードランナーは多数輩出されてきたが、その中でマラソンで大成した者は一人もいない。駅伝や30kmで歴史を塗り替えるような記録を出しても、マラソンは成功していない。長い距離を踏まなくなったからだ。

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