パチンコメーカーから社員3人を給料ごと派遣してもらい、選挙中の運動員としたことが公選法違反と指摘され、落選中は同社から経営実態のない妻の会社を通じて毎月100万円の“生活費”をもらっていたことも問題視された。スタバやマックで“1人メシ”を食べた払いまで政治資金に計上。兄同様、こんな「政界貴族」が必要なのか。
その石原兄弟も落選が見えてくる。野党候補と毎回接戦を演じる宏高氏は小池旋風が重なって次の選挙は“風前の灯火”だが、初当選以来連続9回当選で盤石とみられていた伸晃氏も、都議選では地元・杉並で都民ファーストの約7万6000票に対し、自民党・約5万3000票と水をあけられたことがどう響くか。選挙情勢分析に定評がある政治ジャーナリスト・野上忠興氏が指摘する。
「東京8区はこれまで有力な野党候補がいなかったから、伸晃氏は楽な戦いをしてきた。しかし、勢いに乗る小池知事は次の総選挙で石原都政批判のシンボルとして伸晃氏に強力な刺客を差し向けるのではないか。そうなれば伸晃氏が負ける可能性も十分ありえます」
◆そしてあの失言王も…
もう一人、東京には忘れてはならない政治家がいる。不祥事続出の自民党「魔の2回生」の中でも失言王として知られる大西英男氏だ。
「まず自分が子どもを産まないとダメだぞ」(上西小百合氏への野次)
「マスコミを懲らしめるには、広告料収入がなくなるのが一番」(安倍支持派の若手勉強会)
「巫女のくせに何だと思った」(北海道補選の応援)
などの失言で、同期の豊田真由子氏の「このハゲー!」発言や稲田朋美・防衛相ら失言ラッシュの先導役を果たした。