では、もう一人の政権お目付け役、副総理の麻生氏は安倍首相の政治私物化に対し、“水戸黄門の印籠”を出して諫言しただろうか。否、国会では野党を悪し様に言っても、総理に諫言する言葉を聞いたことがない。
そのくせ、自民党には麻生氏に忠告できるような大御所はいないから、ますます傍若無人ぶりを発揮し、政治資金での高級バー通いは尋常ではない。
2014年から2015年にかけて会員制クラブに22回通って1677万円、1回平均76万円支払い、ホテルのバーには67回、609万円など総額3874万円を飲食に使った。
麻生氏はバー遊びだけでは満足できず、軽井沢GC(長野)、古賀GC(福岡)、東京GC(埼玉)など保有している6口の名門ゴルフ会員権に加え、新たに大臣規範に反して福岡CCの会員権を購入していた。
総理にものが言えず、血税でせっせとバーやゴルフ通いをする長老政治家など早く退場願った方がいい。
◆ボート・スワッピングが効くか
難しいのは、大物政治家ほど地元に強力な後援会組織を持って票を固め、有権者が落選運動をしようとしても反自民票が掘り起こせないことだ。東京と違い安倍首相の山口、麻生氏の福岡など農村部を抱える地方の選挙区はなおさらである。だが、方法はある。
ネット上に「落選候補取引所」を開設するのである。選挙・政治制度論が専門の湯淺墾道(はるみち)・情報セキュリティ大学大学院教授が語る。