現在は、夫の実家を出て、私の母と子供たちと5人で暮らしています。働いてはいますが、まだ仕事が軌道に乗っていないため、今は預金を切り崩しての生活です。夫の貯金には手をつけていません。子供の進学資金にしたいので。

 私が今、正気を保っていられるのは子供たちのおかげです。もしいなければ、どうしていたか…それから、夫の遺してくれた闘病日記、子供たちや私に書いてくれた手紙が宝物になっています。

 また、夫は、亡くなる前日に携帯電話で動画を遺してくれてもいたんです。その動画を去年の命日に初めて子供たちに見せたんです。それまで、見たくないと言っていたんです。つらくて見られないって。だから時期を置いていたんです。そろそろ見せても大丈夫な年齢かなと思って。

 夫は病床から、1人1人にメッセージを残していました。「長男はできるのにさぼっちゃうことがあるので、そういうところは直そうね」「次男は、みんなを楽しませる子になってほしい」「三男は、覚えていないんだろうな」…。パソコンを開いて、1人1人呼んで見せたんですけど。結局みんなで見て、ボロボロ泣きました。何度も真剣に見て、聞いていました。

 日記は、年に1回くらい読み返しています。私が夫に「病気を代わってあげたい」と言ったときには、そんなことを言わせてしまったことを悔いていたようです。こういったものを遺してくれてよかった。このときの夫を思う気持ちは、ずっと生きていますから。

※女性セブン2017年7月27日号

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