「たとえば両陛下が避難所を訪問されると、被災者の多くは“両陛下が来てくださった”と、ありがたさと同時に畏れ多さに包まれます。もちろん、両陛下の励ましの声は多くの人の心に響きますが、両陛下にお返しする言葉が見つからないということも多いんです。
一方で、皇太子ご夫妻、特に雅子さまがいらっしゃると自然と言葉のキャッチボールが始まるんです。むしろ、“ご体調に不安がある中で来てくださって、雅子さまはお体の具合は大丈夫ですか?”と質問をされることさえあります。
それに対して、雅子さまは笑顔でお礼を述べられてから“みなさまは、大丈夫でしたか?”とやりとりが生まれる。これは、言ってみれば皇太子ご夫妻の親しみやすいキャラクターならではのもの。両陛下とはまた違った国民との触れ合いかたなのです」(前出・別の宮内庁関係者)
復興には、物理的にも精神的にも気が遠くなるような時間と労力がかかる。それでも、被災者の心には温かく力強い“支え”がある。
撮影/雑誌協会代表取材
※女性セブン2017年8月3日号