ライフ

【法律相談】手が不自由な人は遺言を映像で残せるか?

重要なことは書面で残すのが基本だが…

 人生や仕事の様々な重要局面では「文書で残す」が基本となる。ならば、手が不自由になった父が、遺言を映像で残したいと主張した場合、これは認められるのだろうか? 弁護士の竹下正己氏が回答する。

【相談】
 父が脳梗塞で倒れ、首から下に麻痺が残りました。問題なのは父が遺言状を作り直したいと願っていて、それも手足が不自由なため、映像に残した遺言を作成したいと主張していることです。しかし、遺言は書面でしか認められないと聞いたことがあり、それでも父のような病状の場合、作成できますか。

【回答】
 映像での遺言は、迫力があります。映像を見た相続人が故人の遺志を尊重し、これに従った遺産分割をすることもありえます。しかし、それはあくまで相続人同士の協議による分割です。もし、遺志に従わない相続人がいて、協議ができなければ映像による遺言は法的効力がありません。

 法的効力を有する遺言は、文書でする必要があります。遺言書を自分で書く場合は、全文自筆で書く自筆証書遺言が普通です。ただし、手が動かなければ不可能です。この点を心配しておられますが、書けなくても遺言は作成できます。

 字が書けない場合、公証人に作成を委嘱してする、公正証書による遺言ができます。公正証書遺言は、遺言者が証人2名の立会いの上、公証人に対し、遺言の趣旨を口頭で伝え(口授)、公証人に公正証書に筆記してもらう方法で作成されます。

関連キーワード

関連記事

トピックス

足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
女性セブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
大谷翔平の伝記絵本から水谷一平氏が消えた(写真/Aflo)
《大谷翔平の伝記絵本》水原一平容疑者の姿が消失、出版社は「協議のうえ修正」 大谷はトラブル再発防止のため“側近再編”を検討中
女性セブン
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
被害者の宝島龍太郎さん。上野で飲食店などを経営していた
《那須・2遺体》被害者は中国人オーナーが爆増した上野の繁華街で有名人「監禁や暴力は日常」「悪口がトラブルのもと」トラブル相次ぐ上野エリアの今
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
運送会社社長の大川さんを殺害した内田洋輔被告
【埼玉・会社社長メッタ刺し事件】「骨折していたのに何度も…」被害者の親友が語った29歳容疑者の事件後の“不可解な動き”
NEWSポストセブン