国内

10月10日ミサイル発射Xデーに衆院選公示日ぶつける意図

北朝鮮危機を選挙に利用する戦略(写真:時事通信フォト)

 安倍晋三首相と与党の幹部たちは、「抜き打ち解散」を決めた瞬間から、すでに総選挙に勝利したつもりになっている。

 小池新党や野党の選挙準備が間に合わないだけではない。なにしろ北朝鮮が弾道ミサイルを発射し、国民が不安を募らせるたびに支持率が見る見るアップし、森友・加計疑惑も、自民党議員たちの不祥事も霞んでいくのだから笑いが止まらないのだろう。官邸内では首相側近たちがこんな不謹慎な算段をしている。

「Jアラートの威力はたいしたもの。弾道ミサイルが日本上空を飛べば支持率が5ポイント近く上がる。総理がトランプ大統領と電話会談すると1ポイント加算、これに核実験が重なるとプラス3ポイントのプレミアムがつく」

 北の弾道ミサイルはこの1か月間に2回(8月29日、9月15日)も日本上空を越え、9月3日には核実験が行なわれた。

 NHKの9月の世論調査(8~10日)では内閣支持率が5ポイント上昇(44%)、調査日が同じ読売新聞は8ポイント上がって50%に回復し、9月15日の2回目のミサイル発射後に実施された産経・FNNの調査では支持率が6.5ポイント上昇して50.3%に達した。読売はこう書いた。

〈安全保障上の危機が強まると、内閣支持率が上がる例は過去にもある。最近では、昨年9月に北朝鮮が核実験を行った直後の調査で、前月比8ポイント上昇した〉(9月12日付)

 降って湧いたような“右肩上がり”のチャンスを逃してはならないとばかりに、官邸は急ピッチで解散のタイムスケジュールを組んだわけだ。

関連記事

トピックス

雅子さまが三重県をご訪問(共同通信社)
《お洒落とは》フェラガモ歴30年の雅子さま、三重県ご訪問でお持ちの愛用バッグに込められた“美学” 愛子さまにも受け継がれる「サステナブルの心」
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
一般女性との不倫が報じられた中村芝翫
《芝翫と愛人の半同棲にモヤモヤ》中村橋之助、婚約発表のウラで周囲に相談していた「父の不倫状況」…関係者が明かした「現在」とは
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《噂のパートナーNiki》この1年で変化していた山本由伸との“関係性”「今年は球場で彼女の姿を見なかった」プライバシー警戒を強めるきっかけになった出来事
NEWSポストセブン
送検のため奈良西署を出る山上徹也容疑者(写真/時事通信フォト)
「とにかく献金しなければと…」「ここに安倍首相が来ているかも」山上徹也被告の母親の証言に見られた“統一教会の色濃い影響”、本人は「時折、眉間にシワを寄せて…」【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
マレーシアのマルチタレント「Namewee(ネームウィー)」(時事通信フォト)
人気ラッパー・ネームウィーが“ナースの女神”殺人事件関与疑惑で当局が拘束、過去には日本人セクシー女優との過激MVも制作《エクスタシー所持で逮捕も》
NEWSポストセブン
デコピンを抱えて試合を観戦する真美子さん(時事通信フォト)
《真美子さんが“晴れ舞台”に選んだハイブラワンピ》大谷翔平、MVP受賞を見届けた“TPOわきまえファッション”【デコピンコーデが話題】
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組・司忍組長2月引退》“竹内七代目”誕生の分岐点は「司組長の誕生日」か 抗争終結宣言後も飛び交う「情報戦」 
NEWSポストセブン
部下と“ホテル密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(時事通信フォト/目撃者提供)
《前橋・小川市長が出直し選挙での「出馬」を明言》「ベッドは使ってはいないですけど…」「これは許していただきたい」市長が市民対話会で釈明、市議らは辞職を勧告も 
NEWSポストセブン
活動を再開する河下楽
《独占告白》元関西ジュニア・河下楽、アルバイト掛け持ち生活のなか活動再開へ…退所きっかけとなった騒動については「本当に申し訳ないです」
NEWSポストセブン
ハワイ別荘の裁判が長期化している
《MVP受賞のウラで》大谷翔平、ハワイ別荘泥沼訴訟は長期化か…“真美子さんの誕生日直前に審問”が決定、大谷側は「カウンター訴訟」可能性を明記
NEWSポストセブン
11月1日、学習院大学の学園祭に足を運ばれた愛子さま(時事通信フォト)
《ひっきりなしにイケメンたちが》愛子さま、スマホとパンフを手にテンション爆アゲ…母校の学祭で“メンズアイドル”のパフォーマンスをご観覧
NEWSポストセブン