『72時間ホンネテレビ』が放送された4日間の地上波の視聴率を見ると、通常週とあまり変わっていない。AbemaTVは地上波に影響しなかったと言えるのか。テレビ局関係者が語る。
「テレビから視聴者を奪っていないから、ダメという判断はできないと思います。そもそも、10年前や20年前はもっとテレビの視聴率自体が高く、20%を超える番組がいくつもあった。今の“高視聴率番組”はあくまで相対的なもの。たとえば、12%は今なら週間ランキングで上位に付ける“高視聴率番組”と言われますが、15年前にゴールデン帯で12%なら決して褒められず、打ち切りにはならなくても、テコ入れが必要な数字でした。
つまり、最近テレビを見ていない“かつての視聴者層”がAbemaTVを視聴したということでしょう。逆に言えば、潜在的な視聴者が多く眠っているということです。それを『72時間ホンネテレビ』が掘り起こした。面白いコンテンツがあれば、テレビは今から視聴率を上げることもできるということを、いみじくも元SMAP3人がネットテレビで証明した」
巷間伝えられる『テレビ離れ』だが、ネットやスマホの普及など構造的な問題ばかりではない。何より大切なのはコンテンツ力ということなのだろう。