ビジネス

ボーナスに期待できない時代 それでも同期と差をつける方法

いまやすっかり生活給の一部になっているボーナス

 冬のボーナスの時期が近づいてきた。アベノミクスの影響で2017年3月期決算では上場企業の純利益が前の期に比べて21%増の20兆9005億円を達成。2018年3月期決算も上場企業の上期(4~9月)は軒並み最高益を更新する企業が続出し、冬のボーナスに期待したいところだが、結果は前年割れとなりそうだ。

 労務行政研究所が調査(10月6日発表)した東証1部上場企業205社の冬のボーナス額は71万2898万円(平均年齢38.4歳)。前年比マイナスとなった。同じく経団連の調査でも前年比1.19%減の91万6396円(第1回集計、74社)である。

 安倍政権の経済界への賃上げ要請で2014年以降、賃金・ボーナスともに上昇傾向にあったが、今年の夏のボーナスも5年ぶりのマイナスと失速。2017年春闘の賃上げ結果は定期昇給込みの5712円。賃上げ率は前年よりも低い1.98%と低迷している。

 企業は最高益を更新しても、その利益を賃金に回すよりも内部留保と株主配当額を増やしているのが実態だ。また、多くの企業は、たとえ儲かっても賃上げではなく、その分をボーナスで報いるというやり方を長年続けてきたし、その基調は今も変わらない。

 いったん賃金を上げると固定費となり、下げにくくなるのが最大の理由だ。しかも昔のようにボーナスは給与の何か月分と決まっておらず、会社や個人の成果で変動する仕組みになっている。

 変動リスクの高いボーナスを遊興費に全部使ってしまおうという人は少ない。実際、ロイヤリティマーケティングの消費者意識調査(Pontaリサーチ10月)では「冬のボーナスの使い道」で最も多かったのは「貯金・預金」(40.2%)だった。続いて「旅行(宿泊を伴うもの)」の10.5%、「衣服」の5.0%という順だった。

 貯蓄に回しても景気刺激効果はまったくないが、生活防衛上やむをえない措置だろう。少しでも豊かな生活を送るには給与が上げることだが、前述したように企業の月給の締めつけは厳しく、しかも第2の月給である残業代も最近の残業削減で現象の一途をたどっている。

 そうであれば自助努力でボーナスを上げるしかない。20代の月給はそれほど大きく変わらないが、ボーナスに関しては成果しだいで大きく増減する仕組みをとる企業も多い。業界や職種によって違うものの、20代後半で同期と年間100万円以上差がつくケースも珍しくない。

トピックス

俳優の水上恒司が真剣交際していることがわかった
水上恒司(26)『中学聖日記』から7年…マギー似美女と“庶民派スーパーデート” 取材に「はい、お付き合いしてます」とコメント
NEWSポストセブン
AIの技術で遭遇リスクを可視化する「クマ遭遇AI予測マップ」
AIを活用し遭遇リスクを可視化した「クマ遭遇AI予測マップ」から見えてくるもの 遭遇確率が高いのは「山と川に挟まれた住宅周辺」、“過疎化”も重要なキーワードに
週刊ポスト
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト