スポーツ

羽生結弦 平昌金メダルへの不安は足首より「負けん気」

66年ぶりの五輪連覇となるか(時事通信フォト)

 フィギュアスケート界の“王者”が苦しんでいる。羽生結弦(23)は昨年11月、NHK杯公式練習中の4回転ルッツで転倒。右足関節外側靱帯損傷と診断され、五輪代表最終選考会となる12月の全日本選手権も欠場した。過去の実績を評価されて日本代表に選出されたが、平昌五輪で2大会連続の金メダルに輝けるのか。ISUテクニカルスペシャリストでプロコーチの岡崎真氏はこう話す。

「怪我が右足首だったのがネックです。ジャンプを着地する足であり、高難度のルッツやフリップは右足のトウ(爪先)をついて跳びます。羽生選手が世界で初めて成功した4回転ループは、踏み切るのも着地も右足です」

 平昌五輪で羽生と表彰台を争うと目されるのは、史上初めて4回転を5種類跳んだアメリカのネイサン・チェン(18)、そして日本の宇野昌磨(20)だ。

「今季、羽生選手はチェン選手より4回転を跳んだ回数が少なかった試合でも勝っている。羽生選手は演技構成点、技術点や出来栄え点でも稼げるオールラウンダー。五輪での演技内容についても、難易度を下げて完成度で稼ぐ方を選ぶのか、あくまで攻めて勝つか。実際に滑ってみて調子を見極めて、ギリギリのところで出す結論が重要になってきます」(岡崎氏)

 心配のタネは羽生の“キャラ”だという。スポーツ紙記者はこういう。

「負けず嫌いの羽生は熱くなって無理することが多い。怪我の原因となった4回転ルッツも当初は試合に入れないとしていたが、チェンや宇野が次々と4回転ジャンプの種類を増やしたことへの焦りもあって無理をして取り入れたといわれています」

 金メダルは、ライバルたちを前に冷静な判断ができるかにかかっている。

※週刊ポスト2018年1月12・19日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン
レッドカーペットを彩った真美子さんのピアス(時事通信)
《価格は6万9300円》真美子さんがレッドカーペットで披露した“個性的なピアス”はLAデザイナーのハンドメイド品! セレクトショップ店員が驚きの声「どこで見つけてくれたのか…」【大谷翔平と手繋ぎ登壇】
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(左)と山下市郎容疑者(左写真は飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
《浜松ガールズバー殺人》被害者・竹内朋香さん(27)の夫の慟哭「妻はとばっちりを受けただけ」「常連の客に自分の家族が殺されるなんて思うかよ」
週刊ポスト
真美子さん着用のピアスを製作したジュエリー工房の経営者が語った「驚きと喜び」
《真美子さん着用で話題》“個性的なピアス”を手がけたLAデザイナーの共同経営者が語った“驚きと興奮”「子どもの頃からドジャースファンで…」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン