今回のドラマの舞台は、敢えて時代を移動して「平成4年」に設定しなおしたとのこと。
「船場を代表する名家の蒔岡家は会社を人の手に渡し、元禄以来の歴史を閉じた。何不自由なく生きてきた4姉妹の新たな人生が始まる」(NHK公式ホームページ)。
脚本を担当するのは岸田國士戯曲賞を受賞した蓬莱竜太氏。
「名作『細雪』を平成に置き換えることで『失われていくもの』『得ていくもの』そして『変わらないもの』がよりクローズアップされていく作品になるのではないかと思います」とコメントしています。
4姉妹の日常から、どんな哀愁を立ち上らせることができるか。崩壊の哀しみや失われていくことへの想いが滲み出てくるかどうか。手に入れたもの、変わらないものを描くのは比較的易しく、しかし、喪失したものへの切ない想いを描き出すのは生半可な力量ではかなわないはず。『平成細雪』の見所でしょう。