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2018.01.11 16:00  週刊ポスト

【与那原恵氏書評】「タケダアワー」を17年支えた理念

 とはいえ、武田薬品は番組内容にはほとんど口を挟むことなく、制作現場を尊重していたという。また制作側は〈単に幼稚な番組ではなく、勧善懲悪などの大切な理念・観念を含んでいる〉ものを作る姿勢を保っていた、と証言している。私にも印象深い『ウルトラQ』は、当時の社会問題も織り込まれていて、毛色の変わったドラマだと感じたが、スポンサーはこれも受け入れたのだ。

 この放送枠を担った宣弘社の小林利雄社長は『月光仮面』を制作した人でもある。一九五五年に世界一周の広告視察旅行に出て、テレビドラマの隆盛を知り、数々のヒット作を生んだ。大人たちが熱意を込めて子ども番組を作った時代の人間ドラマが浮かび上がる。

※週刊ポスト2018年1月12・19日号

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