また染五郎くんは中学生らしからぬ、独特の感性を持っています。歌舞伎が好きすぎるのか、自宅では自らミニチュアの劇場『犬丸座』を作って、ぬいぐるみを主人公に自作の歌舞伎を上演しているそうです。しかも、スモーク代わりにドライアイスを使って演出するなど、かなり本格的。昔から仏像にもハマっていて、舞台をやり遂げたご褒美に「不動明王」をリクエストしたと聞いています。
今回、初めて染五郎くんに興味を持って、ぜひ舞台を見てみたいという人には、こんな楽しみ方をおすすめします。今の“美少年”ぶりを堪能するのはもちろんですが、これから変声期を迎え、体格も男らしくなってくる。ただ舞台を見るだけでなく、10年、20年と時間をかけて、役者の成長を見届けることも歌舞伎の醍醐味の1つだと思います。
そしてお祖父さま、お父さまが得意とし、本人も「いちばんやってみたい」と公言している高麗屋のお家芸「弁慶」を、いつ、どのように演じるのかにも注目したい。
大幹部たちの孫世代にあたる染五郎くん。この世代には團子くん以外にも、市川海老蔵さんの息子・勸玄くん、尾上菊之助さんの息子の和史くんなど、将来が楽しみな子ばかり。これから成長していく彼らがどんな舞台を見せてくれるのか。今からワクワクしています。
※女性セブン2018年1月18・25日号