スポーツ

野球殿堂入りの選考基準は「曖昧というか、存在しない」

松井秀喜も殿堂入りが決定(時事通信フォト)

 1959年に創設された野球殿堂は、球界の発展に大きく貢献した選手や指導者を顕彰するためのものだ。殿堂入りには競技者表彰(プレイヤー部門、エキスパート部門)と特別表彰がある。プレイヤー部門は、15年以上のプロ野球取材経験のある記者(現在は376人)が投票し、有効投票の75%で殿堂入りが決まる。

 今年はプレイヤー部門で松井秀喜氏、金本知憲氏、エキスパート部門で原辰徳氏が受賞。記者投票で決まるため、担当記者の人数が多い巨人や阪神と他球団では基礎票が違う。松井・原氏は巨人出身で金本氏は阪神出身だ。そんな“票田事情”に泣かされてきたのが、阪急の大エースだった米田哲也氏(79)だ。

 通算勝利数歴代2位の350勝を誇ったが、米田氏の殿堂入りは還暦を過ぎた2000年だった。

「僕は地方球団、それも人気のなかった時代のパ・リーグにいましたから、不利だったんでしょう。日本シリーズで巨人を倒すと、記者から恨まれた時代だったしね。本当は、弱小球団で200勝したり、2000本打つほうが大変なんだけど、そういう選手が殿堂入りしていなかったりする。そもそも選ぶ基準がはっきりしていない」

 現在、プレイヤー部門について示されているのは、「ノミネートされるのは現役引退から5年以上の元プロ選手」という条件のみ。今年の選考で実際に投票したスポーツ紙のベテラン記者はこう語る。

「毎年11月になると、NPBから投票用紙と候補者リストが送られてきます。そこには、『単に本塁打や勝利数だけで選ばないでください。野球界に貢献しているかを考慮してほしい』という趣旨の但し書きがあるくらいで、選ぶ基準は曖昧というか、存在しない」

関連記事

トピックス

(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
小説「ロリータ」からの引用か(Aでメイン、民主党資料より)
《女性たちの胸元、足、腰に書き込まれた文字の不気味…》10代少女らが被害を受けた闇深い人身売買事件で写真公開 米・心理学者が分析する“嫌悪される理由”とは
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン