今作のような「ダメな人間に見せかけて実はスゴイ」という人物設定は、木村拓哉さんの代表作であり、唯一続編が作られた『HERO』(フジテレビ系)と同じ。また、同作で当初、久利生(木村拓哉)に江上(勝村政信)や芝山(阿部寛)が批判的だったように、『BG』でも島崎(木村拓哉)に同僚の高梨(斎藤工)や警視庁SPの落合(江口洋介)が厳しい言葉を浴びせるシーンが目立ちました。この人物設定と対立図式が視聴者にうまくハマれば、『HERO』のようにファンを増やし、シリーズ化の可能性も十分あるでしょう。

 そのシリーズ化こそ、「なぜ今、ボディーガード?」という答えの1つ。前述したようにテレビ朝日は連ドラのほとんどをシリーズ作で占めるだけに、当然『BG』も視野に入れているでしょう。

「週替わりでさまざまな人物を警護する」というコンセプトは、「一話完結で多彩なパターンの物語が可能」「大物ゲストを呼んで盛り上げられる」などシリーズ化に最適。さらに、脚本を手がける井上由美子さんは、『緊急取調室』(テレビ朝日系)で同局のシリーズ作戦略に貢献した実績があります。

 もし不安があるとすれば、木村さんの肉体面。今作では、江口さんや斎藤さんら長身でタフな印象の強い俳優と共演しますが、もともと木村さんがこれまでの連ドラで得意だったのは「ケンカは弱いけど正義感と発想力で勝負」というキャラでした。それだけに、今作のような力強いイメージやダイナミックな動きが要求される役柄では若干の不安が残ります。

 ただ、木村さんは「最初にこのドラマのお話を聞いたとき、“ボディーガード”という職業をテーマに選んでくれたことに感謝したい、と思いました」と語るなど、意気込みは相当なもの。そんな不安を払拭してくれるかもしれません。

◆妻は誰が演じ、どう護り抜くのか?

関連記事

トピックス

大谷翔平の投手復帰が待ち望まれている状況だが…
大谷翔平「二刀流復活でもドジャースV逸」の悲劇を防ぐカギは“7月末トレード” 最悪のシナリオは「中途半端な形で二刀流本格復活」
週刊ポスト
フランスが誇る国民的俳優だったジェラール・ドパルデュー被告(EPA=時事)
「おい、俺の大きな日傘に触ってみろ」仏・国民的俳優ジェラール・ドパルデュー被告の“卑猥な言葉、痴漢、強姦…”を女性20人以上が告発《裁判で禁錮1年6か月の判決》
NEWSポストセブン
ホームランを放った後に、“デコルテポーズ”をキメる大谷(写真/AFLO)
《ベンチでおもむろにパシャパシャ》大谷翔平が試合中に使う美容液は1本1万7000円 パフォーマンス向上のために始めた肌ケア…今ではきめ細かい美肌が代名詞に
女性セブン
ブラジルへの公式訪問を終えた佳子さま(時事通信フォト)
《ブラジルでは“暗黙の了解”が通じず…》佳子さまの“ブルーの個性派バッグ3690レアル”をご使用、現地ブランドがSNSで嬉々として連続発信
NEWSポストセブン
告発文に掲載されていたBさんの写真。はだけた胸元には社員証がはっきりと写っていた
「深夜に観光名所で露出…」地方メディアを揺るがす「幹部のわいせつ告発文」騒動、当事者はすでに退職 直撃に明かした“事情”
NEWSポストセブン
“進次郎劇場”で自民党への逆風は止まったか
《進次郎劇場で支持率反転》自民党内に高まる「衆参ダブル選挙をやれば勝てる」の声 自民党の参院選情勢調査では与党で61議席、過半数を12議席上回る予測
週刊ポスト
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
「生肉からの混入はあり得ないとの回答を得た」“ウジ虫混入ラーメン”騒動、来来亭が調査結果を公表…虫の特定には至らず
NEWSポストセブン
左:激太り後の水原被告、右:2月6日、懲役刑を言い渡された時の水原被告(左:AFLO、右:時事通信)
《3度目の正直「ついに収監」》水原一平被告と最愛の妻はすでに別居状態か〈私の夢は彼と小さな結婚式を挙げること〉 ペットとの面会に米連邦刑務局は「ノー!ノー!ノー!」
NEWSポストセブン
“超ミニ丈”のテニスウェア姿を披露した園田選手(本人インスタグラムより)
《けしからん恵体で注目》プロテニス選手・園田彩乃「ほしい物リスト」に並ぶ生々しい高単価商品の数々…初のファンミ価格は強気のお値段
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談【第24回】現在70歳。自分は、人に何かを与えられる存在だったのか…これから私にできることはありますか?
週刊ポスト