そんな状況で慰安婦資料の登録が先送りされたからといって、果たして日本の「勝利」といえるのか。ひいき目に見ても引き分けだろう。
逆に「落選」の反動で、挺対協を中心とするNGOがさらに力を入れて再申請をするのは目に見えている。文在寅政権も全力でバックアップしてくるはずだ。
【PROFILE】1932年生まれ。現代史家として慰安婦強制連行説を調査により覆す。『慰安婦と戦場の性』(新潮選書)、『慰安婦問題の決算』(PHP研究所刊)など著書多数。
●取材・構成/山川徹(フリーライター)
※SAPIO2018年1・2月号