◆裏切り者の粛清

 新理事の互選による理事長選が行なわれるのは3月の大阪場所後。それまでの約2か月、60日間は、任期を残す“旧理事”によって協会運営が行なわれる。

「昨年末に日馬富士暴行事件の責任を取って伊勢ヶ濱親方が理事を辞任し、貴乃花親方は年明けに降格処分を受けた。二所ノ関親方(元大関・若嶋津)も自転車事故で入院中のため、理事会は7人で運営されていくことになる。そのなかで貴乃花グループは山響親方だけ。執行部側の思惑で事態を動かしやすい状況が続く」(協会関係者)

 執行部側が真っ先に取り掛かると考えられるのが、「造反者」の炙りだしだ。

「貴乃花親方は一門外にも数多くのシンパがいますが、理事選で貴乃花サイドに流れた“浮動票”は他の一門からすれば裏切り者がいる証拠。誰が投じたものか、徹底的に調べ上げられることになる」(ベテラン記者)

 理事選はもちろん無記名投票だが、過去には、開票後に誰が投じた票か“チェック”できるように、投票用紙に数字やマークをつけさせる一門もあったという。

「公職選挙法なんて関係ない選挙だからなんでもあり。2月は巡業もなく、一門の会合を繰り返し開いて裏切った疑いのある親方を問い詰める機会も作りやすい。

 2010年の理事選では貴乃花親方が二所ノ関一門を割って出る“貴の乱”が起きた。当時、立浪一門の所属ながら貴乃花親方に票を投じた安治川親方(元前頭・光法)は、一門の『反省会』で造反を告白させられ、一時は廃業にまで追い込まれかけた(その後、別の年寄名跡を襲名し、貴乃花部屋へ移籍。現在は退職)。今回も同じように、貴乃花グループに投票したと見られる他一門の親方は徹底的な追及を受けることになるのは間違いない」(同前)

※週刊ポスト2018年2月16・23日号

関連記事

トピックス

防犯カメラが捉えた緊迫の一幕とは──
「服のはだけた女性がビクビクと痙攣して…」防犯カメラが捉えた“両手ナイフ男”の逮捕劇と、〈浜松一飲めるガールズバー〉から失われた日常【浜松市ガールズバー店員刺殺】
NEWSポストセブン
第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《左耳に2つのピアスが》地元メディアが「真美子さん」のディープフェイク映像を公開、大谷は「妻の露出に気を使う」スタンス…関係者は「驚きました」
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(27)と伊藤凛さん(26)は、ものの数分間のうちに刺殺されたとされている(飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
「ギャー!!と悲鳴が…」「血のついた黒い服の切れ端がたくさん…」常連客の山下市郎容疑者が“ククリナイフ”で深夜のバーを襲撃《浜松市ガールズバー店員刺殺》
NEWSポストセブン
和久井学被告と、当時25歳だった元キャバクラ店経営者の女性・Aさん
【新宿タワマン殺人・初公判】「オフ会でBBQ、2人でお台場デートにも…」和久井学被告の弁護人が主張した25歳被害女性の「振る舞い」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(Instagramより)
《愛するネコは無事発見》遠野なぎこが明かしていた「冷房嫌い」 夏でもヒートテックで「眠っている間に脱水症状」も 【遺体の身元確認中】
NEWSポストセブン
大谷翔平がこだわる回転効率とは何か(時事通信フォト)
《メジャー自己最速164キロ記録》大谷翔平が重視する“回転効率”とは何か? 今永昇太や佐々木朗希とも違う“打ちにくい球”の正体 肩やヒジへの負担を懸念する声も
週刊ポスト
『凡夫 寺島知裕。「BUBKA」を作った男』(清談社Publico)を執筆した作家・樋口毅宏氏
「元部下として本にした。それ自体が罪滅ぼしなんです」…雑誌『BUBKA』を生み出した男の「モラハラ・セクハラ」まみれの“負の爪痕”
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
「佳子さまは大学院で学位取得」とブラジル大手通信社が“学歴デマ報道”  宮内庁は「全報道への対応は困難。訂正は求めていません」と回答
NEWSポストセブン
米田
「元祖二刀流」の米田哲也氏が大谷翔平の打撃を「乗っているよな」と評す 缶チューハイ万引き逮捕後初告白で「巨人に移籍していれば投手本塁打数は歴代1位だった」と語る
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト
生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト