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相撲協会「底なしの闇」 何より優先される一門の利益

◆一門の利益が何より優先

 背景には、“伝統”という名のベールに包まれた、角界独特の利益分配システムの存在がある。江戸時代の相撲興行は一門ごとに地方興行(巡業)を行ない、その収入とタニマチからの祝儀で各部屋の運営が成り立っていた。

「当時、年2回の本場所では同じ一門の力士同士の取組は組まれなかった。協会から力士への給与などもなく、各一門は稼ぎを確保するために巡業で客を集められる横綱や人気力士を育てることに力を注いだ。いってみれば、各一門が“独立採算の会社”だったわけです」(ベテラン記者)

 1957年、財団法人でありながら所属する力士の収入が安定しないなどの点が国会で指摘され、それを機に力士の月給制の導入、地方巡業の協会一括管理などの“改革”が行なわれた。1965年には同じ部屋でなければ一門内での取り組みが組まれるようにもなった。一門ではなく協会が管理する体制になったように見えるが、実態は違う。

「今も、一門内では連合稽古や冠婚葬祭などでの協力体制がある。当然そこに“実利”が伴うからだ。たとえば同じ一門に人気横綱がいると、連合稽古の時にタニマチを集めやすくなり、祝儀の額が大きく変わる。横綱のいる部屋にしかカネが集まらない仕組みではなく、その恩恵に一門全体が与れるようになっている。巡業を一門ごとにやっていた時代と同じような利益分配構造です。協会からの助成金も一度、各一門に渡されてから各部屋に配られる」(同前)

 2月1日に田子ノ浦部屋付きの西岩親方(元関脇・若の里)が独立し、同じ二所ノ関一門所属となる西岩部屋を新設。部屋開きでは田子ノ浦部屋の横綱・稀勢の里が土俵入りを披露する。

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