ビジネス

コインチェック和田社長「学生が億万長者になったような男」

彼女に会計について教わったという和田社長(時事通信フォト)

 仮想通貨取引所「コインチェック」から仮想通貨「NEM」が大量流出した事件で、被害額は580億円に上ると見られている。会見では、顧客が被った損失を同社が自己資金で全額返還すると説明され、「そんなに儲けているのか」と世間を驚かせた。

 それとともに理解不能だったのは会見に臨んだ同社の和田晃一良社長(27)の平然とした様子である。それほどの巨額が一夜にして“消えた”にもかかわらず、うろたえるでもなく、平身低頭になるでもなく、ただ淡々と記者の質問に応じていた。

「巨額損失の釈明」といえば大企業トップが頭を下げ、過剰なほどの悔恨の表情を浮かべる光景が常だ。しかし和田氏の醸し出す雰囲気は、そのような“伝統”とはまったく違った。

「和田さんが学生の頃から知っていますが、彼は経営者やビジネスマンというより“天才プログラマー”という印象が強い。表に出ていくよりも技術開発に取り組み、対外的な交渉は大塚雄介COO(最高執行責任者)に任せているとも聞く」(JX通信社代表取締役で仮想通貨に詳しい米重克洋氏)

 和田氏は小学生の頃から「天才プログラマー」としてその名を轟かせていた。東工大学在学中にも「就活アプリ」を開発、プログラマーとして大会で何度も優勝するなど、その世界では数々の華々しい実績を残している。

 2011年、大学3年の時にコインチェックの前身であるレジュプレスを立ち上げた。彼が開発した、ネット上に体験談を投稿するサイト「STORY’S.JP」は爆発的な人気となり、100万部を超える大ベストセラー『ビリギャル』もここから誕生した。和田氏は大学を中退し、2014年にコインチェックを創業。その後のビットコインブームに乗って会社は急成長した。和田氏の知人がいう。

関連キーワード

関連記事

トピックス

世界中でセレブら感度の高い人たちに流行中のアスレジャーファッション(左・日本のアスレジャーブランド「RUELLE」のInstagramより、右・Backgrid/アフロ)
《広瀬すずもピッタリスパッツを普段着で…》「カタチが見える服」と賛否両論の“アスレジャー”が日本でも流行の兆し、専門家は「新しいラグジュアリーという捉え方も」と解説
NEWSポストセブン
浅香さんの自宅から姿を消した内縁の夫・世志凡太氏
《長女が追悼コメント》「父と過ごした日々を誇りに…」老衰で死去の世志凡太さん(享年91)、同居するスリランカ人が自宅で発見
取締役の辞任を発表したフジ・メディア・ホールディングスとフジテレビ(共同通信社)
《辞任したフジ女性役員に「不適切経費問題」を直撃》社員からは疑問の声が噴出、フジは「ガバナンスの強化を図ってまいります」と回答
NEWSポストセブン
子宮体がんだったことを明かしたタレントの山瀬まみ
《“もう言葉を話すことはない”と医師が宣告》山瀬まみ「子宮体がん」「脳梗塞」からの復帰を支えた俳優・中上雅巳との夫婦同伴姿
NEWSポストセブン
愛子さま(写真/共同通信社)
《12月1日がお誕生日》愛子さま、愛に包まれた24年 お宮参り、運動会、木登り、演奏会、運動会…これまでの歩み 
女性セブン
海外セレブの間では「アスレジャー
というファッションジャンルが流行(画像は日本のアスレジャーブランド、RUELLEのInstagramより)
《ぴったりレギンスで街歩き》外国人旅行者の“アスレジャー”ファッションに注意喚起〈多くの国では日常着として定着しているが、日本はそうではない〉
NEWSポストセブン
虐待があった田川市・松原保育園
《保育士10人が幼児を虐待》「麗奈は家で毎日泣いてた。追い詰められて…」逮捕された女性保育士(25)の夫が訴えた“園の職場環境”「ベテランがみんな辞めて頼れる人がおらんくなった」【福岡県田川市】
NEWSポストセブン
【複雑極まりない事情】元・貴景勝の湊川親方が常盤山部屋を継承へ 「複数の裏方が別の部屋へ移る」のはなぜ? 力士・スタッフに複数のルーツが混在…出羽海一門による裏方囲い込み説も
【複雑極まりない事情】元・貴景勝の湊川親方が常盤山部屋を継承へ 「複数の裏方が別の部屋へ移る」のはなぜ? 力士・スタッフに複数のルーツが混在…出羽海一門による裏方囲い込み説も
NEWSポストセブン
アスレジャースタイルで渋谷を歩く女性に街頭インタビュー(左はGettyImages、右はインタビューに応じた現役女子大生のユウコさん提供)
「同級生に笑われたこともある」現役女子大生(19)が「全身レギンス姿」で大学に通う理由…「海外ではだらしないとされる体型でも隠すことはない」日本に「アスレジャー」は定着するのか【海外で議論も】
NEWSポストセブン
中山美穂さんが亡くなってから1周忌が経とうとしている
《逝去から1年…いまだに叶わない墓参り》中山美穂さんが苦手にしていた意外な仕事「収録後に泣いて落ち込んでいました…」元事務所社長が明かした素顔
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)(Instagramより)
《俺のカラダにサインして!》お騒がせ金髪美女インフルエンサー(26)のバスが若い男性グループから襲撃被害、本人不在でも“警備員追加”の大混乱に
NEWSポストセブン
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏の人気座談会(撮影/山崎力夫)
【江本孟紀・中畑清・達川光男座談会1】阪神・日本シリーズ敗退の原因を分析 「2戦目の先発起用が勝敗を分けた」 中畑氏は絶不調だった大山悠輔に厳しい一言
週刊ポスト