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中国の母親 行方不明の我が子を探すため22年間露店続ける

中国では誘拐が多発している

 中国貴州省都イン市で、22年前の1996年1月に、同市の街なかで行方不明になった5歳の息子と7歳の娘の2人を捜すため、きょうだいの母親がいまも市中心部の路上で靴修理の露店を出して、子供の帰りを待っていることが分かった。中国国営の中国中央テレビ局が報じた。

 中国では長年の一人っ子政策の影響もあって、子供が誘拐される事件が続発しており、中国全体で行方不明児童は30万人以上と、深刻な社会問題となっている。

 この母親は60歳の羅興珍さんで、娘は胡華蘭さん、息子は胡華白君。それぞれ、29歳と27歳になっているはずだ。

 22年前、羅さんは同じ場所で露店を出しており、ちょっと目を離したすきに、2人がいなくなってしまったという。羅さんは同テレビの取材に対して、「華蘭と華白はだれかに誘拐されたに違いない」と話している。

 羅さんは2人がいなくなってすぐに地元の警察署に届け出たが、警察では「どこかに迷子になっているかもしれない。様子を見よう」などとして、すぐには捜査に乗り出さず、捜索を開始したのはいなくなってから3日後だったという。羅さんは「あのとき、警察がすぐに捜査してくれていれば、見つかったかもしれないのに…」と今でも当時の警察の対応に疑問を抱いている。

 その後、羅さんが22年間も同じ場所で露店を出していることについては、「華蘭と華白が戻ってきたときに、私がいなければ、2人が寂しく思うに違いないからね」としみじみと語っている。

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