また、咬み傷やひっかき傷ができたら、すぐに消毒し、医療機関を受診することが大切だという。自分の体調が悪くなっても、「ペットからの感染」を疑わなければ、原因がわからずに症状を悪化させる可能性があるからだ。人獣共通感染症が専門分野の獣医師、日本大学医学部・荒島康友助教はこう言う。
「一般の医師は、動物からうつる感染症に関する知識はあまり持っていません。Q熱なのに『よくある症状で、すぐ治る』と診断されることは珍しくない。ペットを飼っていることを伝え、どのように接しているかも説明することが重要です」
可愛い“家族”に健康を害されるようなことがあれば、それこそ悲劇だ。何気ないペットとのふれあいの中にも危険は潜む。ペットを飼う以上、注ぐ愛情と同じくらい、ペットからの感染症に対する知識も持っておきたい。
※週刊ポスト2018年3月16日号