ライフ

多用しがちな「超」「頑張る」はどう上手く言い換える?

語彙が増えれば世界はより彩り豊かに(画像/アフロ)

「ゴメ~ン。お迎え頼める?」「こんな高そうなもの、悪いわね~」──つい口から出てしまうこんな言い方、実は相手をイヤ~な気持ちにさせているかもしれません。じゃあどう言えばよかったのだろうか? そこで、東京大学大学院教育学研究科博士課程を経て、明治大学文学部教授の齋藤孝先生に語彙を増やすコツを聞いた。

 * * *
 感動的なおいしさを人に伝えたい、映画の壮大さを伝えたい、道で会った犬のかわいさを伝えたい…そう思っても、「すごい」だけでは、どこに感動したのかという細かいニュアンスが伝えられませんよね。

 しかもそれが固定化してしまうと「同じ言葉ばかりを使って、子供っぽい人だな」と相手にマイナスの印象を与えてしまう可能性すらあります。ぜひ一度、癖になっている多用言葉がないかチェックして、それを言い換える練習から始めてみてください。

 お手本はいくらでもあります。聞き上手で知られる阿川佐和子さんや、どんな相手でも会話がスムーズに進むマツコ・デラックスさんの言い回しをメモしたり、本や新聞、ネットで表現をチェックする。そして、とにかく口に出して使ってみることです。

「きれい」や「おいしい」など、1つの感情を表現するにも、日本語には無数に語彙がある。そんな言葉は世界中探しても日本語だけです。使える語彙が増えるほど、自分の感情を豊かに表現できる。語彙力を身につければ、世界は今よりもっと彩り豊かなものになるはずです。

――ついつい使ってしまう「超」そして「頑張る」という言葉の、上手な言い換えを紹介する。

父は今年90になりますが、超元気です。
→父は今年90になりますが、いたって元気です。

事態は超深刻ですよ。
→事態は極めて深刻ですよ。

この芸人、超面白いね。
→この芸人、たまらなく面白いね。

あれから超育っちゃって…。
→あれから著しく育っちゃって…。

頑張ったのですが、うまくいきませんでした。
→手を尽くしたのですが、うまくいきませんでした。

状況は苦しいが、今が頑張りどきよ!
→状況は厳しいが、今が踏ん張りどきよ!

被災地復興のために頑張る。
→被災地復興のために尽力する。

荷が重いけど頑張ります。
→荷が重いけど精進します。

※女性セブン2018年3月29日・4月5日号

関連記事

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン