ユナも彼を思い出していた。そんなタイミングでのメールに、舞い上がった。「再来週、久しぶりにベイコートで会おう」──そんな約束をした3日後である。
ネットニュースで、Xの妻の名が出て「第二子妊娠」という文字が躍っていた。
彼は、妻が妊娠すると、ユナに求愛していたのだ。ゲンナリしたユナは約束のベイコートに姿を見せず、Xからフェードアウトしたのは言うまでもない。
港区女子の不倫は、だいたいが「奥さんとはうまくいっていないはず。だから私が一番の女だ」と思い込んでいるパターンだ。二番手が何人もいることに気付いていても、その中では一番だと思っている。だから不倫を続けられるのだ。それが破綻すると、あっという間に“ゲンナリ”になる。
ニュースで彼氏(やその妻)のことを見つけてしまうのは、ハイスペックな男性を狙って活動しているからこそ遭遇する、港区女子ならではの「あるある」と言えそうだ。