その一方で、文科省は国際バカロレア(IB)認定校の拡大も進めている。しかし、IBは学習指導要領や文科省検定教科書の対極にある。IBの認定を受けるためには、学習指導要領に基づいて教えたり、教科書を使ったりしてはいけないのだ。学習指導要領と検定教科書は全体主義的教育の象徴であり、日本人の潜在能力や可能性を冒?し、完全に否定するものである。
今回の改訂案は「生きる力を育む」というが、その「生きる力」とは何かが文科省は全くわかっていない。泳ぐ能力がない生物が海に放り込まれたら、溺れて死ぬ。それと同様に、新学習指導要領で育った子供たちの多くは、社会に出た瞬間にシンギュラリティの世界に放り出されて、野垂れ死にするだろう。それほど罪深い誤った教育をしているということに、文科省も親たちも気づくべきである。
※週刊ポスト2018年4月6日号