スポーツ

春日野親方「トイレ」発言問題 責任の所在が曖昧だから発生

「トイレ」の苦しい言い訳、裏に無責任体質

「相撲協会が注目されているので言動を慎むように」──春巡業が始まるにあたって力士たちにそう訓示したのは春日野巡業部長(元関脇・栃乃和歌)だったが、言っていた本人の“言動”が大問題となってしまった。

 京都府舞鶴市で行なわれた4月4日の巡業中、土俵上で挨拶をしていた多々見良三市長が突然倒れるアクシデントが起きた。その際、看護師の女性らが土俵に上がったのを見た場内アナウンス役の行司が「女性は土俵から下りてください」と放送。あまりに不適切だという批判が巻き起こり、八角理事長(元横綱・北勝海)が謝罪に追い込まれる事態となった。

 ただ、この騒動の本質は“女人禁制の伝統は是か非か”という議論とは別のところにある。むしろ、改めて協会の「無責任体質」が露呈した騒動だった。

 3月末に発足した3期目の八角理事長体制で巡業部長に就任した春日野親方は当初、報道陣に「(市長が倒れた時は)トイレに行って、着替えようとしていた。全く把握していなかった」と話していた。ところが、インターネット上に、春日野親方が花道の奥でポケットに手を突っ込んで騒動を傍観している様子を捉えた画像が出回ったのだ。スポーツ紙デスクは語る。

「数日後になって、春日野親方はネット上の写真が自分だと認め、『幕内の取組を準備した時で心配していた。副部長が土俵のそばにいたのを見たので、奥から搬送などを見守っていた』と発言を“修正”したのです。“言動を慎むように”と訓示した現場責任者が責任逃れの嘘をつき、そのことを悪びれる様子もなかった。春日野親方は、貴乃花親方の騒動の時は協会のスポークスマンにあたる広報部長として、『貴批判』を続けたこともあり、八角理事長の信頼も厚い。“この程度のことは大した問題ではない”とタカをくくっているのではないか」

関連キーワード

関連記事

トピックス

《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平の通訳・水原一平氏以外にもメジャーリーグ周りでは過去に賭博関連の騒動も
M・ジョーダン、P・ローズ、琴光喜、バド桃田…アスリートはなぜ賭博にハマるのか 元巨人・笠原将生氏が語る「勝負事でしか得られない快楽を求めた」」
女性セブン
”令和の百恵ちゃん”とも呼ばれている河合優実
『不適切にもほどがある!』河合優実は「偏差値68」「父は医師」のエリート 喫煙シーンが自然すぎた理由
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン